「世の皮肉をオモシロ設定で包んだ一作」宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 αさんの映画レビュー(感想・評価)
世の皮肉をオモシロ設定で包んだ一作
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設定が面白い。確かに中国の人口を考えれば中国語を話す人間が地球で一番多い。
ラストが予想できてしまったけど、でも、そうなるだろうな…と思っていたので納得といえば納得。
侵略しにきたのだろうときめてかかる秘密警察に対し、一貫して平和のためにきたと主張し続ける王さん。2人の意見はひたすら平行線で埒が明かない。一方、中国語が話せるので王さんと会話することができる通訳のガイアは、王さんの話に耳を傾けようとするが、結局のところ……。
うわべではなんとでも言っていても、本心で何を考えているかなんてわからない。さらに話す言語が違えば、なにを言っているかわからない不気味さがある。
さらに言えば、言葉が通じようが通じまいが、相手が歩み寄ろうとする意思がなければコミュニケーションなど成り立たない。根底にある文化、価値観がまったく違えば、たとえ言葉が通じても、どうしようもない。
そんな皮肉で痛烈な事情を、中国語を話す宇宙人という設定で描いたアイデアが面白い一作です。
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