ゾンビ革命 フアン・オブ・ザ・デッドのレビュー・感想・評価
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無職でバツイチのフアンはマブダチのラサロと毎日釣りと昼寝の日々。フ...
無職でバツイチのフアンはマブダチのラサロと毎日釣りと昼寝の日々。フアンには離れて暮らす実娘カミーラがいるが、口だけで何しないフアンを見下している。そんな中街では穏やかだった人が凶暴になり仲間に襲いかかる事件が発生、どう見てもゾンビ化しているわけですが、ここはキューバなので挙動不審な奴はみんな「反体制」!そして街はどんどん「反体制」に占められていき、大切な家族が一人また一人と犠牲になっていく中、フアンは思いつく。こいつらをブッ殺して金儲けしよう!と。かくして大切な人を代わりにブッ殺します!とフアン殺人代行社は大繁盛。
タイトルから滲み出ている通り、英国産ゾンビの傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』の影響が色濃く、フアンとラサロのバカ中年ぶりが身につまされます。どさくさに紛れて人間もブッ殺す狂犬キャラのラサロは新味。良質なゾンビ映画なのでキューバの内情をそこまでチャカして大丈夫なの!?と心配になるくらいコケにしつつ、ハバナ辺りのラテンな風景もきっちり切り取ってるので、ラテン好きの人は飛び散る肉塊と血飛沫の間にホッコリ出来ること間違いないです。
ゾンビ=反体制
社会主義国キューバ初のゾンビ映画。
監督はかなりのゾンビ好きらしく、「ゾンビ」のように社会的メッセージを真面目に伝えるのではなく、「ショーン・オブ・ザ・デッド」風にコミカルに描いたそうな。
突如キューバに溢れだしたゾンビに対して、主人公たちがとったゾンビを狩って金儲けという行動も、キューバ人は苦境にたってもまず金儲け、そしてやばくなったら逃げ出す国民性らしい。
そういう意味では、世界中で作られるゾンビ映画の中で自国らしさを出していると言えるでしょう。
じゃあそれが面白いのかと言えば、自分的にはちっとも面白くなかったです!
ゾンビが溢れても全く慌てないラテンのノリなので緊迫感ゼロだし、主人公のダメ中年と相棒は最後までダメ人間のままなので、「ショーン・オブ・ザ・デッド」の主人公たちみたいに共感もできない。
特に、ゾンビじゃない人を殺しまくる相棒の描写はブラック・ユーモアの笑いどころ(特にアメリカ人殺しちゃうところ)なんだろうけど、胸糞悪いだけ。
自分的には、本作が各国で賞を獲ったのは、キューバでゾンビ映画て珍しいじゃん。ゾンビメイクもしっかりしてるし、お国柄もちゃんと出てて良いんじゃない!てだけの理由としか思えない。
ラスト、主人公が残るのなんで?て言う人多いけど、あれは検閲するキューバ政府に媚び売ってるだけでしょう(笑)
まぁ、そのおかげで皆の目に触れられたんですけどね。
面白かった
ダメなおじさん同志の友情が熱かった。そんな彼らも立派な娘や息子がいて羨ましかった。ゾンビはクラッシックなロメロゾンビだった。キューバが舞台で文化の違いがユニークだった。南国は深刻な感じがしなくていい。
結末は一体なぜ主人公が島に残ったのか意味が分からなかった。分からなかったけど、不自然な感じはせず文学性を感じた。
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