「モンスター隣人はどっち?」ル・コルビュジエの家 arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
モンスター隣人はどっち?
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『ル・コルビュジェの家』というタイトルに惹かれて鑑賞。
クルチェット邸の名で知られるル・コルビュジェの家に住むのは、椅子のデザインで成功したデザイナー、レオナルド。
妻と娘と共に有名建築に住み、正に順風満帆に見えたレオナルドの生活は隣家から聞こえる壁をぶち抜くハンマー音によって打ち破られる。
隣家の主ビクトルは採光のために窓を作ろうとしていた。しかし、その窓からはレオナルドの家が丸見え。
レオナルドはビクトルに何とか窓を諦めるよう説得を試みるが…。
これで思い出したのは、ドリフのコントのネタ、もしもシリーズ。
「もしもあなたの隣人がこんな男だったら?」
レオナルドの度重なる説得にも、ビクトルは陽の光を採りこみたいだけとなかなか取り合わない。進展しない事態に苛立ちを隠せないレオナルドの周辺も不穏な雰囲気に…。
最初は、まともな常識人vs.モンスター隣人の図式だが、次第にどちらが常識人でどちらがモンスター隣人か分からなくなってくる。
そして、それを証明するかのような意外なラスト。
映画の原題は『隣りの男』。
果たして、隣りの男はビクトルを指すのか、それともレオナルドか?
ビクトルの叔父がレオナルドの娘に見せる指人形劇が妙に艶かしくて、印象に残る。
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