「真赤な、スカーフ~。」宇宙戦艦ヤマト2199 第三章「果てしなき航海」 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
真赤な、スカーフ~。
いよいよヤマトのイベント上映も第三章!ステッカーも三枚目!!!
第一章の時から今か今かと待っていた「真赤なスカーフ」が今回
装いも新たに新録音で聴けたことが、も~ファンとしては感無量。
歌詞が二番からというのがまた場面と合わせ心憎い。泣けた~。
今回の枠では、戦闘シーンよりも乗組員のドラマに重点が置かれ、
雪の謎?を含めた伏線が次章への期待を誘う描き方をしている。
そしてリメイク版オリジナルのシナリオが使われていることからも
実験章?の様な感じが漂うのだが、何れにしろ楽しめたので◎。
いよいよ外宇宙へ、地球との最後の交信に臨んだヤマト乗組員。
ぽつん…と残され艦長と酒を酌み交わす古代を予想していた私は、
あら!何で雪じゃなくて(というか雪も交信しないし)玲なのよ!?
といった嫉妬心…が芽生えてしまったりして。その二人の任務を
艦内から見守る雪の視線にジ~っと集中しながら観てしまった。
どうも余計な群勢が増えたせいか(爆)雪のヒロイン度が下がる…
というかまぁ、旧シリーズは雪しかヒロインがいなかったもので、
このリメイク版のヤマトガールズみたいなキャラにはしてやられる。
皆さん、アホ毛(っていうの?)がピョンピョンしてるし。
新世代に観せるための創意工夫というのはそういう所なのかしら。
悲壮感がぜんぜん漂わないんだけど、それは仕方ないのか…。
じゃあどこでその悲壮感を強めたかといえば、かのガミラス帝国に
見捨てられたシュルツの最期である。子供の時分、観ていたヤマトで
ガミラスの詳細が分からなかった頃、どうして青色のと肌色のが
二種存在しているのかが分からなかった。勝手に人間の肌と同じ肌色
のガミラス人はいい宇宙人。みたいな思いこみをしたりしていた^^;
(もともとデスラーも肌色してたんだけどね、途中までは)
今回のリメイク版はより分かり易く(こじつけて)説明してくれている。
偉大なガミラスからすれば、地球人はニ等人種なわけだ(悪かったね!)
下等で下品な人間は要らない(あの名シーンもしっかり健在)ガミラスに
とって負け大将などもはやどうでもいい、救う価値も援護する意味も
ない存在であるのだが、愛娘を想いながら戦闘に散る父親の生き様を
敵でありながらもきちんと描写して観せたのはアッパレだと思う。
戦争がいかに理不尽な結末を迎えるか、ガミラス側からも描くことで、
その情念を深めている。真っ赤なスカーフは双方に共通する歌なのだ。
ヤマトを墓場から救い出したのち味方のアホに撃沈される敵艦艦長の
勇姿に沖田が敬礼するところなど、涙線を刺激するドラマ描写が多い。
それにしても…。
なんだか甘過ぎてセクシー過ぎてちっとも怖くないのよ、デスラーが。
山ちゃんが声をあててるのはいいんだけど、憎々しくないんだよなぁ。
もっと不敵に笑ってくれないと(爆)後の変化が楽しめないじゃないの!
(もうそっちを心配している^^;)
そして2199の古代はとってもいい子(爆)な設定で、無茶をしないので、
沖田にも全く怒られないのよね…。勝手に撃っちゃったりしないしさ~。
あの頃の無鉄砲で身勝手な展開が懐かしくて堪らない反面、
遊び心を備えつつ、ハメを外さないリメイクにも敬意を表したい気分。
何だかんだで旧ファンは今回もしっかりと楽しませていただきました!
(次は特製七連コレクションシートがもらえる!貼るぞ!待ってろ地球~!)