「このままでは終わりたくない」マジック・マイク 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
このままでは終わりたくない
男性ストリッパーの世界の裏側を描いた注目作。
昨年夏アメリカで公開された時から気になってた作品。
決して男の裸が見たいからとかそんな理由じゃありません!(笑)
監督はソダーバーグだし、旬な俳優が揃ってるし、一風変わった題材だし、興味惹かれない訳ないでしょう!
主演のチャニング・テイタムの実体験が基。
苦労してたんだね。
今やアクション、ラブストーリー、コメディと多ジャンルでヒットを放つ人気スターに。
このテイタムの体験を「映画化しよう」と後押ししたソダーバーグも偉い。
映画は見世物ではなく、青春ドラマの作り。
花形ストリッパーのマイクが若いアダムをスカウトする所から始まり、この二人のドラマがメイン。
マイクはアダムの真面目な姉ブルックと出会い、惹かれ、自分の人生を見つめ直す。
アダムはマイクのサポートで人気者になっていくが、麻薬密売に手を染め…。
題材は異色でも物語はあくまで個人視点、舞台上では華やかでもプライベートではそれぞれ問題や悩みを抱え、夢を持ち…普遍的なドラマは魅力的で取っ付き易い。
マイク役のチャニング・テイタム、アダム役のアレックス・ペティファー、そのイケメン振りと筋肉美はやっぱり無視出来ない。女性の方々、必見!(笑)
そして、クラブのオーナー、ダラスを演じるマシュー・マコノヒー。ちょいワルさと存在感は特筆モノ! オスカーノミネート落選は残念。(その分、「ダラス・バイヤーズクラブ」では是が非でもノミネートを!)
監督ソダーバーグにとっても、ここ最近で最良の作品。
パフォーマンスは勿論、最大の見せ場の一つ。
華麗でセクシーでダイナミック。
特に、テイタムの本場のパフォーマンスは見逃し厳禁。
文の最初の方で“苦労してたね”と書いたが、何も否定する過去ではない。
こういう経験があり、バネにしたからこそ、今がある。
このままでは終わりたくない。
テイタムもそういった意味合いで映画化したんだと思う。
サクセスとエール。