山谷 やられたらやりかえせのレビュー・感想・評価
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超ガチのドキュメンタリー!
本作ヤバかった!ガチ中のガチドキュメンタリー!
何せ本作を撮った佐藤監督がヤクザに殺されるシーンからスタートしますから!しかも跡を継いだ監督も作品完成後に殺されるという、ちょっと凄まじいです。
本作は労働者の街・山谷にて、あらゆる人たちから搾取される日雇い労働者の権利獲得の闘いを描いたドキュメンタリーです。時代は昭和末期。高度経済成長が行き着いて、これからバブルが始まろうという時期です。そんなイケイケな日本において、差別・搾取・抑圧を描いた本作は裏日本現代史という印象を受けます。
労働者の人たちはあらゆる人たちから搾取されていました。マジで彼らを取り巻く人たち(企業・警察・ヤクザ)が基本結託して彼らを抑圧します。労働者は抑圧してオッケーみたいな価値観が伝わってきます。山谷はもともと非人の街だったとのことなので、差別構造がかなり深いところにあるのかもしれません。
彼らの主張は真っ当で、賃金アップや人間尊厳を守れるような生活を保障することです。しかし、それを主張しても警察は鎮圧に乗り出すわ、ヤクザは監督を殺すわで、闘いはハードを極めました。搾取構造を絶対に変える気はない、みたいな体制側のクソな主張がビンビンに伝わってきます。建設会社の社長が登場して、真正面から労働者たちに対して「お前らの主張は認めねー!」みたいに食ってかかるシーンは狂ってますね。マルクスが武力革命を肯定したのもわかるわ!
後半は山谷だけでなく、炭鉱労働者たちの街の様子も撮影されていました。やはり、朝鮮から連行された人たちや部落の人たちがより差別されていたようです。石炭産業の担い手になった彼らに対して保障は十分ではなく、棄民政策と断じていました。
そして、この搾取の構図は現在でも変わらず、むしろユナイトする力が弱まっているため現状は悪化しているとさえ言えるでしょう。ケン・ローチ一連の作品と地続きのガーエー!
労働者のみなさんのセリフがほとんど聞き取れないため観づらくて仕方ないけど(なので点数は辛め)、とにかく凄まじい。観るタイミングがあれば必見でしょう!
Get up, Stand up for your rights!!
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