天狗四天王の逆襲
劇場公開日:1958年11月22日
解説
将軍家光を狙う出羽守一派の陰謀をめぐって活躍する飛騨四天王の物語。「童貞社員とよろめき夫人」の銀座八郎の脚本を、「隠密将軍と喧嘩大名 (前後篇)」の並木鏡太郎が監督、「姑娘と五人の突撃兵」の平野好美が撮影した娯楽時代劇。天城竜太郎・明智十三郎・和田隆之助・片岡彦三郎が四天王に扮するほか、坂東好太郎・小畑絹子らが出演。
1958年製作/75分/日本
劇場公開日:1958年11月22日
ストーリー
飛騨守邸では、時次郎・新六郎・段平・忠太郎の柳生四天王の面々が、江戸中に頻々と起る奇怪な事件について協議していた。半年ほど前から、大工、左官などの職人が武家風の男に狩り集められては行方不明になるという事件が、やつぎばやに起ったのだ。グレン隊赤鞍組の長太郎は、吉原の花魁・浦里を身受けしようと画策していたが、浦里は首を縦にふらない。彼女は、時次郎と二世を云い交わしていたからだ。出羽守屋敷の地下牢には、数千人の作業員が幽閉され、何やら得体の知れない砂を作らされていた。新六郎は作業員になりすまし、入牢した。--腰元が落した封書を拾い上げた家光は、それが花魁から時次郎に宛てた逢びきの艶文とあって、時次郎を難詰した。が、彼のあずかり知らないところだ。真偽のほどを確かめるため、家光は自ら吉原を訪れた。途中、家光は赤鞍粗の襲撃を受けた。封書は赤鞍組の仕組んだ罠だったのだ。出羽邸では、禁制の火薬を秘蔵していたオランダ帰りの玄雲斎が大怪我をした。段平は主治医の供になりすましていたが、玄雲斎回復後は秘密漏洩の危険から地下牢に投げこまれた。段平は新六郎との再会に成功、出羽一派が幕府転覆のために火薬を密造しているなどの情報を交換した。次いで、地下作業場の抜穴を発見した。一方、出羽守一派は飛鳥山で行われる家光花見の宴の席で家光を暗殺、江戸焼打ちの挙に出るべく準備をすすめていた。浦里は出羽邸内で長次郎の腕に抱かれながらも、チャンスを窺っていた。そして密書を手に入れることはできたが、助けに来た時次郎とともに窮地に陥った。地下牢では、火薬密造の任務を終えた作業員たちを毒殺すべく毒酒が配られていた。新次郎と段平は危くこれを制し、抜穴から脱出した。時次郎は彼らの応援を得、危機を脱した。かくて、飛鳥山爆発の寸前、家光を救い出し、出羽守に最後のとどめを刺した。