「執着、煩悩」炎上 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
執着、煩悩
昭和19年。溝口吾市は、父の遺言で驟閣寺に徒弟として住みこむことになる。吃音のため口数が少ない彼だったが、父の影響で驟閣に強い憧憬があった。しかし戦後、寺は観光地化、大学の友人戸苅の影響、住職への不信、と不穏な感情が募っていく。
原作である三島由紀夫の「金閣寺」は、だいぶ前に読みました。実際の事件を元にした小説は、創作が多いと思いますが犯人の心情をあまり理解できなかった記憶があります。しかし今作を鑑賞すると、とてもわかり易い。若かったから理解できなかったし、映像化で理解しやすい、と相乗の効果があったと思いました。
市川雷蔵と三島由紀夫は、これをきっかけに表現者としてお互いの理解が深まる。しかし二人は全く違った形で、若くして亡くなってしまう。一方、仲代達也は未だに活躍。
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