続々獅子丸一平

劇場公開日:

解説

毎日新聞連載の川口松太郎の小説を「子供の眼」の松山善三が脚色、「雄呂血の秘宝 (前後篇)」の共同監督者の一人、萩原遼が監督、「黒田騒動」の吉田貞次が撮影を担当した。主なる出演者は「晴姿一番纒」の中村錦之助、千原しのぶ、「「石狩川」より 大地の侍」の高千穂ひづる、「戦慄の七仮面」の喜多川千鶴、片岡栄二郎、「戦慄の七仮面」の安宅淳子など。

1956年製作/77分/日本
劇場公開日:1956年2月11日

ストーリー

父の帝にも会わず弟の進吾と徳丸を連れて京の街を去る獅子丸は上皇の命を受けて自分を襲って来た所司代阿部播磨に傷を負わせ、伯父天満屋徳右衛門方に身をひそめた。徳右衛門は海へ逃げろといった。天満屋は阿部播磨や阿部由景の手によって燃やされてしまった。帝の家臣仲小路金吾の懇望により獅子丸の母の茂は雪城を出て京に向った。途中金吾は播磨の家来に殺された。茂は桑名で獅子丸に会った。だが獅子丸は雪城に帰らず母に別れて船に乗ろうとした時、将軍の不興をうけ、筑後柳河に流されて行く千代野に会った。薩摩の島津斉宜は帝と獅子丸の対面を取計う約束をしたが、上洛の途中獅子丸は行列から逃れ、船にかくれるうちに海の王女と呼ばれる不知火姫に会った。姫にさとされ京に上った獅子丸は新宮の位を貰ったが上皇と幕府の猛烈な反対にあった。帝は獅子丸を聖護院門跡にしようとしたが、獅子丸は院の別当覚持に別れをつげて九州に向った。真葛原で播磨の手勢に襲われたが獅子丸は斬りぬけた。甲斐源氏再興の大望を抱く甲斐隆重の孫不知火姫の住む島の人となった獅子丸は、やがてそこも安住の地でないことを悟り九州に戻った。獅子丸を待っていたものは復讐の鬼となった阿部由景の一行であった。無刀で一行二十四人と果し合いをした獅子丸は失明した。別当覚持が救援に現われた。由景は刀を捨てて逃げた。失明した獅子丸は千代野にめぐりあった。未だ獅子丸を恋している千代野、だが獅子丸は千代野のもとを去った。覚持は治療をすすめたが獅子丸はきかなかった。有明海の月が美しい。その美しさも心で見えるような気がする。自分の力で、信念を持って生きて行こう。失明の熱血児獅子丸の足どりは力強かった。

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