劇場公開日 1956年1月29日

「小津作品に珍しい不倫物」早春(1956) naokiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0小津作品に珍しい不倫物

2024年8月23日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

昔この映画が長すぎるせいか観るのを挫折したのをおぼえております。
TVで観た感じではサラリーマンがバーで語らう場面が印象的でした。
その後ジワジワと見たいなぁという気持ちが
湧き上がり今回4Kレストア修復版を見る事ができました。とても良かったです。
不倫物なのに、あまりドロドロしてなく
終盤、蛍の光を合唱するシーンはホロッと
させられます。厚田雄春さんのカメラワークは素晴らしいです。昨日撮って焼いたんじゃないかという程、画がシャープでした。
岸惠子の美しさは言うまでもありません。
なぜか金魚と呼ばれている。
小津作品の中で一番好きな作品です。
池部良と淡島千景の二人が列車が来たと
見つめる表情が空虚なのは、
ミケランジェロ・アントニオーニの不条理に通じるものが、あるのかな・・・

naoki