大当り黄金狂時代
劇場公開日:1952年6月5日
解説
企画は「はだか大名 (前篇)」「はだか大名 (後篇)」の玉木潤一郎で、脚本の協力者村松道平をのぞくほかは、監督(渡辺邦男)、撮影(渡辺孝)共に「はだか大名 (前篇)」「はだか大名 (後篇)」と同じスタッフである。出演者は「修羅城秘聞 双龍の巻」の山口勇、「トンチンカン三つの歌」の清川虹子、伴淳三郎のほかに、坊屋三郎、山茶花究、益田キートンなどの喜劇メンバーが助演している。
1952年製作/75分/日本
配給:東映
劇場公開日:1952年6月5日
ストーリー
時代篇と現代篇とに別れたこの物語りは、まず今は昔、江戸の六兵衛長屋住む呆れた連中の鉢三、五一、三太郎の三人組は揃いも揃って賭け事が好きで、年中家賃も払いかね、大家六兵衛の頭痛の種だったことから始まる。三人の隣に住む玉兵衛も勝負好きだったが、これは女房お松の監督がきびしくままにならないが、それでも山の神の眼をぬすむことばかりを考えている。ところがこの長屋へならず者の辰というのに追われて逃げ込んだ娘があった。これを助けるために身の代金三両を作らなければと、長屋の連中は一生懸命になるが、貧乏な連中のこととてどうにもならない。すると甚兵衛が家主に買わされた宝くじが千両の大当りで、長屋はひっくりかえる騒ぎになった。三人組は「孫子の代まで勝負、勝負」と甚兵衛夫婦をおがむが、夫婦は鉄格子をはりめぐらしたなかで千両箱をかかえてふるえていた。その子孫は、昭和の時代になって、相変わらず六平の長屋住まいで、競馬や流行のパチンコにうき身をやつしている。パチンコ屋の看板ガール和子さんが主人の辰五郎に難題をもちかけられて長屋へ逃げ込んで来た。五万円の借金を即座に支払わなければならないのであった。長屋一同例によって和子さんを救うために万作をつくすがない袖はふれない。すると叉々甚平の四百万円のくじが当って、和子さんも助かり、長屋はみんなのものになったという。めでたし、めでたしのお話。