激闘の地平線

劇場公開日:

解説

「裸の谷間」の七条門の脚本を、「皇室と戦争とわが民族」の小森白が監督した、自衛隊のレインジャー訓練を背景にした青春もの。撮影も「皇室と戦争とわが民族」の岡戸嘉外。

1960年製作/91分/日本
原題または英題:The Rusted Chain
配給:新東宝
劇場公開日:1960年10月15日

ストーリー

土岐徹男はビート族を代表するような、手のつけられぬ暴れん坊だ。彼が不良仲間に入った動機は、母の死後、後妻の八重が家事をかえりみず秘書光山と不倫の関係にふけり、父の喜一郎も外に女を作るといった家庭への反抗だった。仲間で一番の肉体美を誇るマリ子は徹男から離れなかった。マリ子を取られた周一は徹男に決闘を挑んだ。天狗岩と呼ばれる断崖を素手で下りるという。手に汗にぎってみつめる仲間の前で、周一は重傷を負った。マリ子は周一を罵倒した。そんな彼を婦人自衛官桂木悠子が一心に介抱した。悠子の態度をみて徹男は感動し、今までの無意味な行為を恥じた。徹男の脳裏から悠子の幻影が消えなくなった。徹男は自分への試練として自衛隊に入隊した。悠子は不信の目で彼をみた。規律正しい生活は、徹男には苦しかった。悠子がレインジャー部隊の教官清原に好意を持っているのを知った徹男は、清原に勝負を挑まんとレインジャー部隊に入った。厳しい試練にたえる優秀な隊員のみ採用される試験に徹男は見事にパスした。連日、激烈なレインジャー訓練がつづいた。あらゆる困難と危険に耐え、生きる目的を掴んで、人間形成に邁進する徹男は生きかえった。そしてあらためて生命力と、人間の真の力、生きてゆくための信念と人間愛を体得することができた。

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