二人の銀座のレビュー・感想・評価
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発掘成功! お洒落なギンザで青春&大人のラブストーリー♪
「日活の黄金時代は日活青春映画だよ」とよく70代80代の方から聞きますが、
日活の青春映画全盛期って、どんな感じだったんでしょうね。
戦後世代の若者の青春、
男性は生意気で素直でカッコよく!
女性はおキャンで可愛くてピュア!
高度経済成長期の日本で、
音楽に車にお洒落、恋愛や学問に全力投球!
代表的なスターといえば「石原裕次郎」。
でもでも、石原裕次郎さんというと、
我々50代には「太陽にほえろ」のボスの印象が強すぎて、
青春!という感じがしません。
なにか日活青春映画の良作がないかな?」と探していたら、見つけました。
最高でした!「二人の銀座」。
ベンチャーズと日本のグループサウンズの生演奏が全編で流れる、
ゴキゲンな映画です。
「日活三人娘」の一人で、当時のトップアイドルで驚くほど可愛い和泉雅子さんが、相手役のピュアボーイの田中健さんの二人がお洒落なファッションに身をつつみ、ベンチャーズの作曲した「二人の銀座」を、バンドの生演奏で、
おどろくほど可愛く、ほほえましいほどピュアに、ゴーゴーのリズムで踊りながら歌います。
ストーリーは、アイドル雅子さんのほんのり甘酸っぱい青春ラブストーリーと、大人のビタースィートなラブストーリーが「二人の銀座」という曲を基軸にクロスしながら展開していく、この恋どうなる?
ギンザ・ギンザ・ギンザは恋の街!
今の銀座はシニアと富裕層の街という感じもしなくもないのですが、
日活青春映画の時代はお洒落な若者が集って、躍動感あふれるトレンディスポットだったようで、うわあ、ウキウキする~♪
これだ!「日活青春映画!」。
発掘大成功!
能天気な気分になりたいとき、ネガティブな気持ちに流されないで気持ちを明るく保って生きていたい時期の人におススメの、胸がキューンとなる青春映画です。
70代80代90代の方の介護をされている方、「なにか見せていい映画ないかな…」
と悩んでいる方がいらしたら、二人の銀座おススメします。
シニアの方も青春時代を思い出して、明るい気分になるんじゃないかな。
お孫さんと一緒に見てもいいし、お孫さんとの会話も盛り上がると思います。
単なる歌謡曲映画とあなどるなかれ
山内賢の訃報を聞いたのは数年前のことになるだろうか。私が中学生ぐらいのころの憧れのお兄さんで、「二人の銀座」が大ヒットした。相方の和泉雅子さんの歌も好きだったが、彼女は後に北極点を目指す探検家に変身してしまい昔の面影がなくなった。そのころしか知らない人には分からないかもしれないが、日活時代は本当にきれいな女優さんだった。もちろん二人のレコードは今もどこかに残っているはずである。聞くことはできないのだけれど。
ところで、映画はその二人の大ヒット曲「二人の銀座」の映画化である。当時よくあったヒット曲を題名にした歌謡曲映画かと思って見たが、実際そのとおりなんだけれど、予想以上に面白かった。歌謡曲映画の定石通り当時の歌手が大勢登場し、彼らのヒット曲も流れる。尾藤イサオ、ブルーコメッツ、ビレッジシンガーズ。歌もしっかり聞かせてくれるからそれだけでも満足できるんだけれども、映画の中身も思った以上に良くて、はじめは時代のギャップを笑いながら見ていたのだが、どんどん画面に引きずり込まれてしっかりと見てしまった。お約束通りの歌謡曲映画でありながら、十分主題もストーリーも練られていて、画面も引き締まっている。当時のプログラムピクチャーを支えた映画人たちの実力を感じる1本である。
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