「金は貯めるもんか、つかうもんか。どっちがほんまですやろかいな。」横堀川 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
金は貯めるもんか、つかうもんか。どっちがほんまですやろかいな。
こういう大店のダメ若旦那は、大阪商人のデフォルトなんだろうかと思わせるものがある。文楽なんかだと、ほぼどの作品にもあかんたれのぼんぼんがでてきて、じれったくなる。実生活でそんな奴おるんか?って言いたくなるけど、ちょっとはいるんだろうなあ。ちょっとくらいならいいけど、こんなんばっかりやったら町の経済は回るんかいなって気が揉める。
ま、そんな心配はどうでもいいです。そういう若旦さんには、多加のようなしっかり者の嫁さんが来ることになってる。そしてそんな苦労人のことは必ず誰かが手を貸してくれる。倍賞千恵子、愚痴も言わず、亭主の遊びにも懐深く、しっかり頼りになる細腕繁盛記だな。
松鶴(4代目?)が、得意ネタ「天王寺詣り」を質草したって話は面白い。事実なのだかどうなのだか。
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