狸の王様

劇場公開日:

解説

「狸の大将」の山本嘉次郎と「クレージーの無責任清水港」の坪島孝が共同でシナリオを執筆、山本嘉次郎が監督した“狸”シリーズ第三作目。撮影は「女の中にいる他人」の福沢康道。

1966年製作/88分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1966年4月16日

ストーリー

船橋オート・サーキットの駐車場。一人の男がドアの開く車を探すや、シートの上の女物の派手なバックを手にした。最近流行の車上ドロだ。だがその男に声をかけた紳士風の男、とたんに車上ドロ恐縮してバッグを渡した。実に鮮やかこれも車上窃盗常習犯車田一平だ。一平の戦利品を一平が下宿している洋裁店の女主人千代が店の客に売りつける寸法。一平にはなんとなく千代の好意がけむったい。今日も一平は仕事に出かけ、間抜けな警官鬼塚に見られたが、見事逃げ込んだ。ある日一平は自動車にはねられた子供を助け、その姉明美の美しさに一目惚れ。一平は病院通いをした挙句、明美にマンションの世話をしようとまで言い出した。ある日、サーキットの駐車場で盗んだバッグに土産品を詰めて、病院を訪れた一平は、虎造と名のる明美の兄に会って驚愕した。虎造はサーキットの駐車場で一平がだました車上ドロだったのだ。腕を見込まれて、組んで仕事をすることになった一平は、虎造にドジを踏まれて思うように稼げない始末。そんな一平に、千代はマンションなんてとんでもないと怒った。一方明美と一緒に住めるようになったものの、うだつのあがらない虎造は派手なことをやりたいと、ある晩霊柩車を盗んで来た。棺の中は金の延板であった。大仕事に大喜びで帰って来た一平は、部屋の中が荒され、明美の弟が人質にとられたと聞いて呆然とした。そのうえ、実は虎造は明美の亭主で、誘拐されたのは子供とあって、二度ショックを受けたが、人情家の一平は千代の手をふりきって誘拐犯と指定の場所で逢った。鬼塚巡査を騙して乗ったパトカーに犯人と子供を乗せ、巧みに鬼塚に連絡、やっと犯人逮捕に成功した。しかし、一平は数々の悪事がバレまた千代も一平と一緒にかせいでいたことがバレて仲良く護送車に乗せられ、務所へと向った。鬼塚巡査は一人会心の笑みをうかべた。

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