馬鹿が戦車でやって来るのレビュー・感想・評価
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エイプリルフールのジョークだったと言って
クレイジーキャッツのリーダー、ハナ肇主演のドラマ。
見る前はタイトルから反戦映画という印象をずっと懐いていたが、とんだ思い違い。
舞台は戦後の寒村・日永村。因習と偏見ではじき出される家族の悲喜劇を描く。
コメディー映画の要素もメッセージ性も、何もかも中途半端な感じ。作品の印象を簡潔にまとめれば、「半」社会派ドラマというところか。
元少年戦車兵のサブ一家を見下す地主の仁右衛門を、左翼政党の熱烈な支持者だった花沢徳衛がここぞとばかりに(?)憎々しげに熱演。
当時23歳だった岩下志麻演じる紀子が可憐。
ハナが率いるクレイジーキャッツからは犬塚弘と谷啓も出演。他の共演者も黄門様になる前の東野英治郎や、『日本昔ばなし』で有名になるずっと前の常田冨士男など多彩。ほかにも黒沢作品常連の渡辺篤の姿も。
BS松竹東急にて初視聴。
本作が放映された翌日、6月30日での同局の放送終了が発表。
マニアックなチョイスの映画を随分と楽しませてもらってきたので、自分のような無料放送派(いわゆるケチ)の映画ファンとしてはさみしい限り。
一部メディアによれば、リモコンチャンネルを獲得できずに知名度が上がらず、広告収入も苦戦していたとのこと(自分も最初の一年ぐらいは無料放送だと知らなかった)。
だったらWOWOWや時代劇専門チャンネルみたいに他局での宣伝を初期投下したり、もっと経費の掛からない方法として系列劇場での映画上映前に宣伝をしたりということをなぜできなかったのかと悔やまれる。
広告収入が上がらないのなら、開き直って松竹製作の新作映画や歌舞伎公演の予告を大量投下してもよかったのにと思う。
放送終了が発表されたのが4月1日。
どうかエイプリルフールのジョークであって欲しい。
山田洋次が古い日本人の悪き風潮を炙り出す。
☆☆☆(本編) ☆☆☆☆(プロローグ&エピローグ) たった1人が暴...
☆☆☆(本編)
☆☆☆☆(プロローグ&エピローグ)
たった1人が暴走しただけでも、国が国としてちゃんと機能していない情弱な国は、一気に崩壊する恐れを秘めている。
正直なところ、この監督が描くコメディーは。あの大人気シリーズ以外はちょっと苦手かなあ〜。
先日、同じくここで観た大島渚の『太陽の墓場』は、同じ様なバイタリティー溢れる作品だった。
大島のコメディー演出も少し苦手だが。その主張であり、演出力の力強さには目を見張ったが。今回その 〝 粘っこさ 〟には、ちょっとだけウンザリとしてしまった。
但し、映画の締め方は素晴らしいと感じたのは事実。
岩下志麻の美しさにはクラクラと眩暈が_:(´ཀ`」 ∠):
2020年9月20日 シネマブルースタジオ
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