劇場公開日 1963年7月7日

「「東映集団抗争時代劇」の先駆け」十七人の忍者 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 「東映集団抗争時代劇」の先駆け

2025年8月24日
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鑑賞方法:VOD

単純

1963年公開、配給・東映。

【監督】:長谷川安人
【脚本】:池上金男

主な配役
【柘植半四郎(伊賀)】:里見浩太郎
【伊賀梢(伊賀)】:三島ゆり子
【才賀孫九郎(根来)】:近衛十四郎
【見沼文蔵(伊賀)】:東千代之介
【伊賀甚伍左(伊賀)】:大友柳太朗
【阿部豊後守】:薄田研二
【成田助八(駿河藩側用人)】:原田甲子郎

1.「東映集団抗争時代劇」の先駆け

『十一人の賊軍』の流れで観た。

集団抗争と言えなくないが、
本作では主役側の伊賀忍者が十七人(十八人)いて、
敵役の根来忍者(近衛十四郎)は、実は孤立無援だ。

近衛十四郎、大友柳太朗、東千代之介…

往年の名優たちが勢揃いだ。

だが、肝心の中味は、、、
◆残念ながらスピード感もなく、
◆意外性もなく、
◆殺陣の迫力もなく、
1963(昭和38)年という公開年よりも
さらに古臭く感じてしまう。

2.忍者、謀叛の企みを暴く、勧善懲悪

長谷川安人監督は、本作公開の2年後からテレビ時代劇に活躍の舞台を移した。

『銭形平次(フジテレビ)』、『大江戸捜査網(テレビ東京)』、『必殺仕事人(朝日放送)』など
昭和世代なら誰もが知る人気時代劇シリーズで
200本以上のメガホンをとった。

ストーリーは残念だが、
時代劇としての体は整っている。

◆悪人たち(火付け盗賊、庄屋、代官、幕閣)
◆謀叛の企て(駿河大納言忠長、由井正雪)
◆忍者(伊賀、甲賀、風魔)
◆町人に紛れて(遠山の金さん、暴れん坊将軍、水戸黄門)

時代劇の公式は、あまり応用がきかない。
飽きられても仕方あるまい。

3.まとめ

昭和の時代劇を、しかも、映画で観る機会は少ない。
興味深く鑑賞できた。
懐かしい俳優たちにもたくさん会えた。
だが、それくらいしか見どころはない。
『眠狂四郎』など、完全フィクションのほうがキャラがたっていて面白いのは、皮肉だ。
☆2.0

Haihai
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