警視庁物語 謎の赤電話
劇場公開日:1962年6月24日
解説
東映名物の警視庁シリーズの第十八話で昭和三十一年二月「警視庁物語 逃亡五分前」でスタート以来今年で六年めである。長谷川公之のオリジナル・シナリオから「荒原牧場の決闘」の島津昇一が監督、撮影は「白い熱球」の佐藤三郎。
1962年製作/65分/日本
配給:東映
劇場公開日:1962年6月24日
ストーリー
白昼の銀座で誘拐された道子という少女が三日後、行李詰の死体となって発見された。警察への届け出がもっと早かったらと捜査本部が口惜しがっている時、新たな誘拐事件が起こった。警視庁の捜査主任と三人の刑事は渋谷の小林邸で、誘拐された信彦少年の両親から犯人の脅迫状を見せて貰った。父順之助は、数日前に紙入れを掏られたこと、自分の会社で遣い込みをした社員山岡をクビにした以外に心当りはないという鑑識課の調べで、脅迫状は先の道子事件の時と同じ活字によるものと判った。追い討ちをかけるように、犯人から百万円の身代金をよこせという電話が、小林邸にかかった。当局は青山電話局の協力でその声を録音することに成功した。一方、芝の水着喫茶に張り込んだ北川刑事は山岡弘を捕えたが事件に関係がなかった。再び小林邸に電話をかけた男が、浜松町駅前の公衆電話ボックスで、パトカーに追いつめられた。掏摸のイタチの松で、池田という男に頼まれて道子を一晩預かったことや、信彦少年の父から掏った名刺と家族の写真を池田に渡したことを白状に及んだ。道子と同様、信彦を誘拐したのは池田なのだ。パトカーが、信彦のいるガード下の小屋に急行したが、すでにもぬけの空で池田が働いていたという印刷所、下宿を洗った結果、大学への入学金欲しさの犯行と判った。当局の活躍により高飛び寸前の池田は高速道路上で手錠をかけられ信彦少年は自動車のトランクから救い出された。