南の島に雪が降る(1961)のレビュー・感想・評価
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加東大介の体験に基づく戦争映画
昭和18年末、赤道直下の西部ニューギニア。敵の上陸阻止、挽回を図ろうとジャングルに大部隊に見せかけるための道路工事などがメインの仕事の将兵たち。死者も絶えることなく、栄養失調や銃撃による重傷の者。衛生兵の加東軍曹が三味線を持っていたことから兵士の英気をやしなうために演芸会を開くことになった。
東北の団十郎と言われていた伴淳三郎が目立っていた。フラッっとやってきたピアノ弾きのフランキー堺、後半になって登場する偽物の俳優・渥美清も最高。大成功を収めた演芸分隊。本格的な演芸場まで建設するに至ったが、“定期便”と呼ばれる敵機の空襲に遭い中断したり・・・
雪が降る夢を見る兵士がいたらその部隊は死にいたる・・・瞼の母の雪のシーンで一人の兵士が死ぬ。終わりはあっけないけど、感動的。
戦時下、ニューギニア。
加東大介さんといえば「七人の侍」、というくらいは知っていますが、彼の背景にニューギニア戦線での芸能活動があったとは知らなかった。
戦時下において、日々興行できた点では、ある意味幸せだったのだろうな。
史実として新しい知見を得ることができ、興味深かったです。
ちょい役のフランキー堺が良かったな。
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