坊ちゃん野郎勢ぞろい

劇場公開日:

解説

蔦原万亀雄の脚本を、「第三次世界大戦 四十一時間の恐怖」の日高繁明が監督した明朗編。撮影は「黄金の掟」の福島宏。

1961年製作/77分/日本
配給:第二東映
劇場公開日:1961年1月9日

ストーリー

講義をサボってはジャズ演奏に熱中する東部大学独文科の仲よしトリオ山田芳行、小山正、千川真二も恩師須川教授がドイツに留学すると女子学生の宮川道子から聞き、渡欧資金カンパのダンスパーティを計画する。三人は東洋テレビのディレクター松村、日々新報の記者山脇、文士志望の今田の先輩にパーティ券を押しつけるなどして盛大に開くことができた。ところが売上金五万五千円が愚連隊ダニ政に盗まれてしまった。山田、小山、千川の三人は金策に奔走するが、幸い松村先輩の受持番組の代役に使われ一万円のギャラをもらう。しかも、このテレビ出演を機に、自称ミュータン芸術の開祖明烏から契約を受け四万五千円の手付金をもらい忽ち金策は成功。が、ミュータン芸術は悪評フンプンで解散、困った三人は先輩に頼んでアルバイトの口を求めるが、いずれも失敗する。けれども高層ビルの窓拭きをやった小山が装飾デザイナー三星良子と知り合い、三人はキャバレー・レッドムーンのバンドマンとして働くことに決まった。良子はパーティで先輩松村が見染めた女性だった。千川は松村と良子を引き会わせ二人の仲は進んだ。が、松村につきまとうテレビ女優浦島あやめのお色気のため良子は去り、松村はダニ政に因縁をつけられて大喧嘩、山田、千川、小山も助太刀に出たため折角のバンドマンをフイにしてしまった。こんなとき、山脇先輩が必死で追っている作家三星青風のインタビュー記事を取材すれば五万円の特ダネ賞になると聞いて、このアルバイト逃すなと三人組は大張り切り。しかも青風が良子の伯父さんと聞き三人は青風の家へ飛んだ。一クセも二クセもある青風老も三人組の若さに圧倒されインタビューに応じたばかりか、須川教授の渡欧資金まで引き受けてくれた。だが、青風老の資金融通は、自分が死んで香典を集めようという変ったもの。細工は粒々、集まった香典は二百万円、そのうちから五十万円もらって須川教授へ。やがて恩師歓送パーティがレッドムーンで開かれた。その日は松村と良子の婚約成立の日でもあった。

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