劇場公開日 1971年11月20日

色暦大奥秘話のレビュー・感想・評価

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3.5寄せては返す波のうねり

2023年5月30日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

初鑑賞
監督は『ハレンチ学園 タックルキッスの巻』『新ハレンチ学園』の林功
脚本は『新色暦大奥秘話 やわ肌献上』の新関次郎

大奥一行が祈願目的の寺周りの最中に愛する男と逢引した大奥の若い女
悪い噂が稲葉の局の耳に入ったことにより調査の結果バレてはいけないことがバレてしまい尼寺に追放されその男と共に逃亡を企てる話

日活ロマンポルノ初期の作品
セーラー服モノや団地妻モノと違い時代劇は予算がべらぼうにかかる
日活の社運をかけてる感がハンパない
ポルノ映画とはいえ意外と脚本はしっかりとしていて少なくとも破綻はしていない

冒頭跡見家の娘おやえが大奥に入ることが決まったとき西川演じる侍の勝田が男のくせに泣いてくれた
それはそれはここまで泣くかと思うくらいの号泣ぶり涙の多さハンパない
新人女優小川節子の芝居より大部屋俳優からの大抜擢であろう無名俳優西川洋一の熱演が大奥という過酷な定めを痛感させてくれる

出世の道も裏切られおやえを吸ったタバコを揉み消すかのように憎々しげに執拗に踏みつける音羽がえぐすぎる
それにしても人を食ったような凄い芸名「乱孝寿」

なんやかんやでハッピーエンド
名曲『矢切の渡し』を彷彿させる

日活ロマンポルノとしてなら星3.5は与えたい

配役
父の命令で大奥に入ることになったおやえに小川節子
おやえの恋人・勝田進之助に西川洋一
大奥の御年寄・稲葉の局に松井康子
おやえが添い寝する際に将軍に抱かれたおみよに藤めぐみ
遊女のおせんに森みどり
大奥でおやえの世話係の音羽に乱孝寿
僧日照に南輝久
将軍家斉に神山勝
勝田の友人・岡井十三郎に熱海弘到
おやえの父・跡見平右衛門に雪丘恵介

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野川新栄