「吉沢由起という女」新入社員 (秘)OL大奥物語 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
吉沢由起という女
初鑑賞
1980年公開の日活ロマンポルノ
この頃からレンタルビデオ店が台頭しポルノ映画の衰退が始まる
白井伸明監督作品初鑑賞
脚本は『リメインズ 美しき勇者たち』の佐藤繁子
テレビではNHK連続小説の『ノンちゃんの夢』も手がけた
エロティックコメディー
タイトルに大奥があるが内容を見る限り大奥はあまり関係ない現代劇
『OL忠臣蔵』みたいなものだ
完全になめてる
子供の頃に観てた『仮面ライダースーパー1』の敵幹部に妖怪王女というキャラクターがいた
ピンクのレオタードに蝶のアイマスクと子供心になんとなくエッチなお姉さんだと感じていた
大人になってしばらくしてわかったことだがその人が日活ポルノで活躍していた吉沢由起だった
その彼女が今回の作品でも脇役で出演してる
ちなみに幹部も終盤は怪人の姿になってライダーと戦うのだが素顔に白いドレスを着用し牙をつけるだけという史上最安値のコスチュームだったサタンドールを演じた吉沢由起
綾子は田川の指テクニックを利用し他社と決まりかけていた大型契約を逆転し自社との契約をまとめてしまう裏技やりてキャリアウーマン
日活ロマンポルノ的な展開
汐路章の怪演も手伝いユーモアがあって面白いやり取り
綾子は社内の金貸し
恵子は社長の愛人
みつ子は社長秘書の愛人
京子は新入社員童貞松木の初めての女になる
新人OL悦子はバージンで初めての男は社長
なんちゅう会社だ
ソフトオンデマンドか
なぜかキッス風のメイクをして復讐を誓う京子
復讐といっても大したことはなく社長夫人に社長の浮気を密告するだけのことなんだけど
この年はキッスの代表曲『ラヴィン・ユー・ベイビー』がヒットした頃だったと思う
社長の妻は会長の妹のようだ
おそらく会長は前社長で現社長は前社長の妹と結婚したのだ
だから妻にも会長にも頭が上がらない
苦手なのだ
よくある話だ
自分の勤め先もほぼ同じだ
じつは田川は綾子らが勤める会社の会長というオチ
松木と京子はめでたく結婚
田川と綾子もめでたく結婚
この映画の内容だと祝福するには複雑な気持ち
痴漢で双方幸せになれるなら埼京線は天国ですな
そんなわけがない
配役
独身キャリアウーマンの綾子に飛鳥裕子
新人OLの悦子に日向明子
性悪お局3人組の恵子に江崎和代
性悪お局3人組のみつ子に梓ようこ
性悪お局3人組の京子に吉沢由起
新入社員の松木に小林光夫
浅井課長に島村謙次
社長秘書の沖山に明石勤
社長夫人に橘田良江
久我社長に八代康二
取引先の大友専務に木島一郎
電車内痴漢常習犯の田川に汐路章