怒れ毒蛇 目撃者を消せのレビュー・感想・評価
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わけのわからぬ刑事アクションを作ってしまった
香港カンフーアクションが流行りし頃、影響を受けてしまい、わけのわからぬ刑事アクションを作ってしまった・・・といった映画。また、主人公キャラの設定ではゴルゴ13もイメージしたのだろうか、髪型がゴルゴしてる田宮二郎。
普通に証人保護のためにマリ子(奈良)を守る目的で進むストーリーではない。型破りな刑事そのものであり、独自の捜査によって真犯人の核心に迫りながらも、マリ子を囮にして幼少の頃からの宿敵でもあり、養父の仇でもある北一平(カオチャン)に復讐しようという男なのだ。また、裏組織をつぶされた恨みを持つ台湾女殺し屋(汪萍)もコブラを付け狙う・・・が、あっさりマリ子殺害に失敗し、コブラに撃たれてしまう。
人間関係において、コブラはもともと孤児であり、警察官である養父に引き取られ、美代子(山本)とは一つ屋根の下暮らしてきたのだ。しかし、くちづけを交わしただけの関係に留まり、彼女は検事の赤木(中丸忠雄)と結婚してしまってる。赤木検事とは犬猿の仲でもあるコブラは、無謀な捜査があったため今回の事件から下されてしまうのだった。冒頭のシーンではコールガールとセックスしていたコブラだが、時折「美代子」などと呼んだり、コールガールの顔に山本陽子の顔をフラッシュバックさせるものだから、いきなりのヌードに焦ってしまったぞ。
さて、結局は『キイハンター』もどきの単なるアクション映画の印象しかないが、脚本の粗も目立つし、印刷工場で電話をかけまくるバカさ加減などおかしいシーンも盛沢山。また、終盤の病院においての北一平との攻防はコメディとしか思えないほど・・・緊迫感を出そうとそれなりの工夫はあったが。空手対決はすぐに裸になりたがる香港製とは違い、スーツ姿のままで。そして、どうしても仮面ライダーの変身ポーズやライダーチョップにしか見えない田宮二郎。何の影響受けてんだか・・・もしや、ヤクザ役に出ていた森次晃嗣(ウルトラセブン)の影響か??
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