座頭市(1989)のレビュー・感想・評価
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勝新の渾身⋯座頭市見納め斬り
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Amazon Prime Videoで鑑賞(4K版)。
原作は未読。
勝新太郎が脚本・監督・主演を兼任した、彼自身最後の「座頭市」である。居合いの動きのキレ味は全く変わらず、これがパイオニアならではの迫力かと思った(この後の座頭市が霞んで見える)。
[余談]
温泉での座頭市と菩薩のおはんの濡れ場がエロティックで、樋口可南子の肢体が艷やかであった。勝新がとても羨ましい。監督の職権濫用だ(笑)。
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真剣を使って死者を出してしまった曰くつきの作品
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市が壷を振り、壷からはずれたサイコロ6と1。みな半にかけるが、壷の中のサイコロが勝負なんだと樋口可南子の女親分が仲裁をとりもった。それがきっかけで一緒に風呂に入り、激しい濡れ場を演ずる二人。ストーリーはさっぱりわからないほどつまらないが、ラストの百人斬りは凄まじいまでの殺陣が光る。斬った首をさりげなく蹴飛ばすシーンが印象的だ。
勝新座頭市全26作に挑戦し、改めて見てみると、今作は時が経ってはいるけれども集大成という感が強い。まずは牢獄での生活。盲目ということでいじめられながらも鶴(片岡鶴太郎)の優しい心に触れた市。そして儀助(三木のり平)とのやりとり。海辺の一軒家で借りた三両を返すが、博打の元手にとそのまま三両を渡すシーン。2代目五右衛門(奥村雄大、勝新太郎の息子))親分の襲名披露の宴での出来事。今までの座頭市シリーズの名場面をそのままリメイクしたかのようだった。その他にもあんまの一行、子どもと落とし穴、そして五右衛門に雇われた浪人(緒方拳)との友情にも似た関係はかつてのライバルたちを彷彿させるが、絵描きでもある彼の心情がとてもわかりづらいのも味がある。
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