「マックス・オフュルス監督による虚構日本世界」ヨシワラ たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
マックス・オフュルス監督による虚構日本世界
本作でも、「外国人が見て描く日本の風景」が変すぎて笑える。
フリッツ・ラング監督『ハラキリ』などでも不思議な日本が描かれていたが、外国人が独自の日本を描くと可笑しな珍品映画になるものだ…(笑)
冒頭テロップ「1860年、鎖国を解いた日本の吉原」に続いて、日本庭園で外国人がチョンマゲ&着物という不思議な恰好w
人力車夫の男(早川雪舟)が吉原に入ったばかりの女コハナ(田中道子)に一目惚れ。
しかし、吉原にソ連将校がやって来て、セルゲイとコハナが相思相愛となる。
そんなラブストーリーに「セルゲイがスパイ?」といった物語を絡ませて綴られた映画。
マックス・オフュルス監督作品なので期待してしまうカメラワークは肩透かし感あるが、出演者の後方背景を「書き割りの風景が流れるシーン」は頑張った感あり。
DVD添付資料によれば、オフュルス監督はパテ社スタジオにセットを組み、南仏などの日本庭園でロケして虚構日本世界を作り上げたそうだ。
ちょっと変わったマックス・オフュルス監督作だが、個人的には まあまあ面白かった。
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