硝子の家

解説

ルチアーノ・ドリア氏の原作をジェンナロ・リゲリ氏が監督した悲劇で、主役は「深紅の恋」と同じくマリア・ヤコビニ嬢とアムレート・ノヴェリ氏である。無声。

1919年製作/イタリア
原題または英題:The Glass House

ストーリー

ガブリエラーという娘はスカンノーという山嶺の土地へ誕生日を気楽に過ごそうと、不自由極まる長旅の後漸くそこへ達したが、途中ロベルトというスカンノーの青年に見染められホテルへ着いてからも明け暮れ執拗に口説かれて、遂に彼女はロベルトとローマへ馳落してレモート別荘で二人楽しい生活を送る事になった。それをガブリエラーに横恋慕しているマックスという男が嗅ぎ付けてロベルトの父へ知らせる。父は息子の家出を心痛してローマへ行き、マックスから聞いた通りガブリエラーの様な商売女とは手を切って許嫁の従妹が待ち焦れているから早くスカンノーの村へ帰れと説くが、ロベルトはこれを聞き入れない。しかし母の悲嘆や許嫁の煩悶を見るに見兼ねた父は再びローマへ行ってガブリエラーに逢い、遂に息子との仲を割いてロベルトを深山の中へ連れ帰る。ガブリエラーは今迄の客商売に立ち帰り、酔に紛れて失恋の苦痛を忘れようとしたのであった。

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