「リニアと同じ力で攻撃してくるバイソン」ストリートファイター バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
リニアと同じ力で攻撃してくるバイソン
映画館で観た記憶があるが、当時は小学生だったため、ざっくりとしたことしか覚えていなかったため、再鑑賞。テレビ放送もしていたはずだから、たぶん今回が3回目だろう。
同じ時期ぐらいに公開された『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』『モータル・コンバット』なども公開されて、ゲームの映画化がトレンドになりかけていた。
細かい設定は変えられているがゲーム版自体も時代に合わせて、修正や追加設定があったりしていて、別に原作と違うことは普通にあるため、違和感はそれほどない。
ゲームの場合は豪鬼との関係性があったりして、リュウが主人公と思っている人が多いが、実は「ストリートファイター」という世界観の中心となっているのは、ガイルやチュンリーによるシャドルーと闘いなのである。チュンリーがバイソンを憎んでいるという関係性も受け継がれているし、ガイルの親友ナッシュの境遇は、ブランカこの映画版は、それに沿った内容となっているため、大きな脱線はしていないのだ。
今作の素晴らしい点は、ファンタジーではありながら、ガイルを主人公にしていることで、あくまでコンバット・アクションのテイストを保っている点だ。
つまり、バトルシーンでは、サマーソルトキックや昇龍拳などエフェクトが出ない物理的な攻撃で応戦しているのである。
リュウが一瞬、波動拳を出しかけて冷や冷やさせられるが、少し光るだけで留めている。
最終的にバイソンが超電導電磁波で稲妻みたいなものを作って攻撃してくるが、ゲームのサイコパワーと違って、科学的に作られた力であるため映画内での秩序を守っているのである。何だか劇中のセリフでは「この力でリニアが東京~大阪間をつないでいる」らしい。
その後に、製作されたチュンリーを主人公とした2009年の『ストリーファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』や2014年の『ストリートファイター 暗殺拳』は、単独キャラクター映画として製作されてしまっているが、今の時代に今作のテイストで格段に増えたゲームのキャラクターが大勢登場するオールスター映画を製作したら面白いと思うのだが…
また劇中では、名前が呼ばれないけど、実は登場しているゲームのキャラクターを探す楽しみもある。