無理矢理探訪大飛脚

解説

「無理矢理空の大統領」「無理矢理ロッキー破り」と同じくモンティ・バンクス氏の主演する長編喜劇であるが、監督は前作品とは異なり「長恨悲歌」「大学行進曲」のエドワード・エッチ・グリフィス氏である。チャールズ・ホーラン氏とアルフ・グールディング氏とが協力して原作を物しあわせて脚本を作った。相手役を演ずるのは「村の医者」「市俄古」のヴァージニア・ブラッドフォード嬢であるが、そのほかメアリー・カー夫人、ヴァージニア・ペアソン嬢、アール・メトカルフ氏、アーニー・ウッド氏、フレッド・ケルシー氏、アメリカ・チェディスター嬢、等も出演している。

1926年製作/63分/アメリカ
原題または英題:Atta Boy

ストーリー

モンティ・マイルドという男はある新聞社でコピー係をしていたが日頃探訪記者になりたいという望みを抱いていた。彼の誕生日に、それがちょうど4月1日に当っていたので、探訪記者長のジャック・クレイヴンは、彼に探訪記者に昇進したと告げて彼を一杯かついだ。その上に、クレイヴンは彼にハリス氏と面会して記事を取って来るように、もし取れなければ首にしてしまう、と申し渡した。ところが、このハリス氏というのが、その赤ん坊が誘拐された際に、クレイヴンがハリスの家庭のごたごたが誘拐事件の原因なのだと書いたことから、ひどく腹を立てているのであった。それを百も承知の上でクレンヴァンはモンティを記事取りにやったのである。この悪戯を知ったステノグラファーのジェーン・アレンは仲良しのモンティがいじめられるのを心配して先廻りしてその由を彼に告げんとしたが果たさなかった。ハリス氏のいるホテルへ着いたモンティは、ハリス氏が厳重に新聞記者との面会謝絶の網を張っている中を巧みにくぐり抜けて、首尾よくハリス氏と面会することが出来た。が、その面会は散々の不首尾でモンティはハリス氏の許を逃げ出したが、ハリス氏はモンティの挙動から察して彼が赤ん坊誘拐の犯人ではないかと考え、警察に電話をかけてその跡を追わせることにした。一方、失望落胆したモンティは家へ帰る途中、ハリス氏の部屋の入口で偶然手に入れた手紙を自分が所持していることを思い出した。それは誘拐者からの脅迫状であった。モンティはその手紙を持って来た男の顔を見覚えていたので、この男を捕え、そして懸賞金を得、同時に勤め口の方の失策の埋め合わせをしようと考えた。そして彼はその男の跡をつけ、カールトンクラブという賭博場へ乗り込んで行った。そしてボーイに変装して活躍の結果、このクラブの支配人のカールトン夫人というのが、実はハリス氏の弟と心を合せて赤ん坊を誘拐したのだという事実を突きとめ得た。それからモンティを中心として大立廻りが持ち上った。そして警官のお手入れとなった際、モンティは赤ん坊を抱えて逃げ出した。そして新聞社に馳けつけた。賞金は10万ドルにまで値上げされていたところである。モンティはそれを得た。新聞社の方の受けも大したものになった。そしてジェーンとの恋も、好況を来す結果になった。重ね重ねのこの首尾で、この日は彼にとっては誠におめでたい誕生日となったのである。

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