マンハッタン皆殺し作戦
劇場公開日:1975年9月6日
解説
現代のニューヨークを舞台に、巨大な組織と対決する一匹狼のギャングの姿を描く。製作はディノ・デ・ラウレンティス、監督は「山いぬ」のカルロ・リッツァーニ、脚本はルイス・ジョン・カルリーノ、原案はニコラス・ゲイジ、撮影はアルド・トンティ、音楽はデニス・メイトランドが各々担当。出演はピーター・ボイル、ポーラ・プレンティス、フレッド・ウィリアムソン、イーライ・ウォラックなど。日本語版監修は野中重雄。テクニカラー、ビスタサイズ。1974年作品。
1974年製作/アメリカ
原題または英題:Crazy Joe
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1975年9月6日
ストーリー
深夜、3人の男がレストランの中に入っていった。その3人の男を見て、テーブルについていた男たちが頬をひきつらせて立ちあがる。銃声が店内にこだますると、二つの死体が床にころがった。殺し屋のリーダーらしい男がつぶやいた。「奴ら、スパゲティを喰いながら自殺したぜ」。男の名はクレイジー・ジョー(ピーター・ボイル)といい、タフで粗暴だが、目先がきいた。ギャング映画が大好きでハンフリー・ボガードの声色が得意だった。翌日、ジョーと仲間のチーチとジェリーが集まった。ボスのファルコから届けられた報酬の少なさに腹をたてたジョーが独立を提案すると、二人は動揺した。それはニューヨーク中の組織を敵にまわすことを意味していたからだ。強気なジョーはファルコの邸へ突入した。ファルコは辛くもヘリコプターで逃れ、ジョーは代わりに側近のフランクを痛めつけた。間もなくファルコが和解を申し入れ、大ボスのビットリオ(イーライ・ウォラック)がのり出してきた。それでもジョーは不満で一計を案じたが、敵もさるもので仲間のチーチを買収した上、ジェリーをさらい惨殺した。ジョーが頼れるのは親友のリッチーだけだった。ジョーはチンピラを集め、新しい組織作りにとりかかったが、ファルコは彼を警察に売った。ジョーは強盗傷害罪で刑務所に送られた。折からファルコが死に、フランクが新しいボスに就任した。彼は腹心のコレッティに命じビットリオを消そうとするが、逆に殺されてしまう。ビットリオがコレッティを抱き込んでいたのだ。一方、ジョーは仲間が必要になり、同房の黒人ウィリー(フレッド・ウィリアムソン)に目をつけた。出所するとコレッティが手をさしのべてきた。ビットリオの信任厚い彼は、イタリア公民権運動のリーダーとして、時の人でもあった。昔ながらの組織に新しい衣装をまとわせようというのが、コレッティの考えだった。しかし、ビットリオは彼の考えには反対だった。ビットリオはジョーを呼びつけ、「お前の好きなようにやっていい」とささやいた。公民権集会の壇上で、コレッティが殺され、犯人の黒人も射殺された。狡猾なビットリオは、コレッティを消し、ジョーの野望を砕こうというのだ。ジョーはビットリオの縄張りを荒らし、正面きって彼に宣戦を布告する。それと同時に、マンハッタンのイタリア・レストランが血みどろの修羅場に変わった。ウィリーが倒れ、路上へ逃れ出たジョーが息絶える。無鉄砲で子供っぽい一匹狼を愛した恋人アン(ポーラ・プレンティス)の腕の中に、ジョーはやっと安住の地を見出したようだった。1971年4月7日、早朝の出来事だった。(コロムビア映画配給1時間39分)
スタッフ・キャスト
- 監督
- カルロ・リッツァーニ
- 脚本
- ルイス・ジョン・カリーノ
- 原案
- ニコラス・ゲイジ
- 製作
- ディノ・デ・ラウレンティス
- 撮影
- アルド・トンティ
- 音楽
- デニス・メイトランド