煩悶一手引受

解説

原作はウィンチェル・スミス氏とヴィクター・メイプス氏合作の舞台劇で、デイヴィッド・ベラスコ氏が演出した当り狂言の一つである。これをジョン・グッドリッチ氏が脚色し、「乙女ごころ」「春来りなば(1923)」等と同じくルイ・ガスニエ氏が監督したもので、主役は、恋の関門」「洋上の薔薇」等主演のアニタ・スチュアート嬢、「失うべからず」「風雲のセンダ城」等出演のバート・ライテル氏、近頃売出しの若手俳優ドナルド・キース氏等である。

1925年製作/アメリカ
原題または英題:The Boomerang

ストーリー

サムナー医師は開業したが患者がないので、煩悶一手引受所を創立し、心に悩みあるものの相談対手となつたので急に繁昌し出したが、千里眼の女ゼルヴァが、サムナーの病院に看護婦として雇われてから、今まで平和であつたサムナーの心に、かつて覚になかつた感情が湧くようになつた。それはゼルヴァが恋愛病患者の一人バッド・ウッドリッジに余り親し過ぎる態度を示したからである。ゼルヴァがもと一緒に商売をしていたボーレットと云う男は、金満家ゴードンから後嗣となるべき姪の行動を捜すやえに依頼され、ゼルヴァをその娘に仕立て上げ一儲けしようとしたが、ゼルヴァが本当の姪であることを知つたゴードンの弁護士プレストンは彼女に近づくため彼女の勤める病院に入院した仮面舞踏会の夜プレストンは悪人を雇つてゼルヴァを誘拐しようとしたが、一方サムナーもゴードンも夫々れ同じような計画を立てた。そしてゴードンの奇智によつて、今まで人知れず想合つていたサムナーとゼルヴァとは、晴れて添われ仲るとなつた。

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