暴露戦術
解説
「女賊ガーティー」のベイヤード・ヴェイラー作の劇から「ローズマリー(1928)」「海行かば(1930)」のチャールズ・マッカーサーとルシエン・ハバードの2人が映画脚本を組み立て「盗んだ結婚」のサム・ウッドが監督したもので、「モンタナの月」「デパートの横顔」のジョーン・クローフォードが主演する。これを助けて「ビッグ・マネー」「鉄青年」のロバート・アームストロング、「破戒」のマリー・プレヴォー、「ウォタルウ橋」のケント・ダグラス、「恋愛放送局」のジョン・ミルジャン、パーネル・プラット、「西部戦線異常なし」のウィリアム・ベイクウェル、ジョージ・クーパーが主演。カメラは「アトランチック」「デパート娘大学」のチャールズ・ロシャーが担当である。
1930年製作/アメリカ
原題または英題:Paid
ストーリー
売子のメリーは窃盗罪に問われ投獄された。法廷に立ったとき彼女は極力身の潔白を主張したが、腹黒い店主ギルダーの詭弁の為ついに有罪の宣告を受けた。無実の罪に問われて投獄された彼女は悲憤の揚句、獄中で法律を研究し合法的復讐を企つべく心秘かに誓った。出獄後メリーは暗黒街の首魁ジョー・ガーソンと親密になり法文に抵触せぬ範囲で悪事を働き、ギルダーに対して復讐する機会を狙っていた。ギルダーの息子のボッブが彼女を恋していたのを知ってメリーはこの機会を利用するのを忘れなかった。両人はギルダーに内密に結婚した。ボッブの父親ギルダーがこれを知ったとき、非常に怒ったが彼女はこれで溜飲を下げた。しかしこれがため彼女及びギャングの一味は警察に厳しい監視をうけ悪事を働くことができなくなるり、ついに窮した結果、メリーの忠言に逆らってギルダーの家を襲いモナ・リザの名画をすり替えようとした。これがまんまと警察の罠にかかって、悪漢等は現場を踏み込まれジョーは裏切りものを射殺した。心配して現場に駆けつけたメリーはボッブと共に取り残され、悪漢等は巧みに風を食らって逃走した。メリーの気質を愛していたジョーは彼女が復讐せんためにボッブと結婚したのであるが、今はボッブを真実に愛していうことを知り、メリーが法廷に立って健気にも自由を得るため奮闘しているのを見て黙していられずジョーは自首して彼らを救った。かくて愛し合う若人たちは新しき人生の道にたつことが出来たのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- サム・ウッド
- 脚本
- ルシアン・ハバード
- チャールズ・マッカーサー
- 原作戯曲
- ベイヤード・ヴェイラー
- 撮影
- チャールズ・ロシャー