テキサスの五人の仲間のレビュー・感想・評価
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ギャンブラー
前半、飛び入りでポーカーの大会に紛れ込んだ父ちゃんが有り金全部すって冷や汗をかき発作で倒れるシーンで「コメディタッチだけれどなかなか重たい作品だ」と思ったけれど、いろいろと覆されるような終わり方で古い作品だけれどなかなか変化球の利いた作品で面白いと感じた
機会があったらまた見直したい
すっごく面白い
クライマックスまでのポーカーの場面まででも最高に面白いのに、その後のネタ晴らしでは一本取られたという感じで、気持ちよくだまされた。まさか銀行のオーナーがぐるだったなんて、みんなだまされても仕方がない。ネタ晴らしの宴会ではそれまでの人柄と全く違った人格が現れて、演技のすごさを見せつける。テンポも構成もよくて、最後まで目が離せない。
映画まるごとポーカー
原題Big Deal at Dodge Cityとあるがこれは英国での題名、オリジナルはA Big Hand for the Little Lady 、邦題は「テキサスの五人の仲間」であるがポーカーと掛けたのだろう。本作はプロットが全てなのであらすじでもネタバレ厳禁、観てのお楽しみです。
西部劇ですがカウボーイも決闘も出てきません、それでいて手に汗握るこの緊張感は何でしょう。後味は微妙ですがポーカーを扱った映画としては秀逸、映画自体がポーカーです、心理ゲームの綾を見事に料理しています。大勝負が始まるまでは退屈でしょうが堪えて観てください。
下手なことは言えないけども。
観た人みんな「映画の邦題も素晴らしい」と思うはず。原題は「A BIG HAND FOR THE LITTLE LADY BIG DEAL AT DODGE CITY」なので、これは邦題を考えた人のセンスが抜群だと思う。ただ、邦題が素晴らしいという表現自体がネタバレになりかねないのがね…。
面白いのだが、欠点がある
総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 85
演出: 85
ビジュアル: 65
音楽: 65
周到に仕込まれた罠。非常に長い時間かけて練られた作戦である。本当に見事な大逆転勝利であり、相手にそれを全く悟らせないばかりか、負けても気持ちよく納得すらさせているのは天晴れで痛快。詐欺は勝つための作戦と準備が大切なのは言うまでもないが、最後の処理をどうまとめてつけて、いかにうまく撤退するかがまた重要である。その点で本作は抜かりが無いし、騙した相手を負けてなお気持ちよくさせている分、結末だけならばある意味では大傑作映画「スティング」以上と言えるかしれない。登場人物の設定と演技も良かった。
ところが残念ながら物語には一つ重大な欠点がある。それはヘンリー・フォンダに大逆転につながる最強の手がやってきたときのこと。フォンダは一生に一度あるかないかの手で、これで勝てると思っている。だが賭ける金が無い。勝てるのに金が無いから賭けにならず負ける。これはいい。
しかしこのとき、相手の五人にもいい手がやってきているということが問題なのだ。どんなにフォンダにいい手がやってきても、相手の手が弱ければさっさと降りられて勝負は流れてしまう。フォンダに最強の手がやってきて「絶対に勝てる」と言っているとき、五人の相手全員にも掛け金を積み上げる気になるようなそれなりに強い手が偶然にもやってくるというのは考えられない。どうやってフォンダはいい手がやってきたと宣言したときに、相手も掛け金を積み上げるほどのいい手が本当に偶然に来ていることを知ったのか、あるいはそうなるように仕込んだのかが全く触れられていない。だから起こる筈の無い奇跡でもない限り、この掛け金の積みあがる大逆転に繋がる大勝負が出来ないことになる。これは物語の中心に関わることなので致命的である。
それでも悪い映画ではないが、これがなければ高得点をつけて文句無く傑作映画と言えたのに、映画と異なり物語にあと一つ詰めが足りなくて残念でした。それと何故五人は恨まれ騙されるのかについてももっと時間を割いて欲しかった。
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