地獄の罠(1956)
解説
アマゾン奥地、首狩族の棲息地帯に不時着した旅客機の乗客11名の様々な運命を描く迫力篇。リチャード・キャロルの原作をジョナサン・ラティマーが脚色、「男の魂(1955)」のジョン・ファーロウが制作・監督を担当。撮影はウィリアム・メラー、音楽はフランツ・ワックスマン。出演は「誇り高き男」のロバート・ライアン、「画家とモデル(1955)」のアニタ・エクバーグ、「去り行く男」のロッド・スタイガー、「肉の蝋人形(1953)」のフィリス・カーク、その他キース・アンデス、ビューラ・ボンディなど。
1956年製作/アメリカ
原題または英題:Back From Eternity
ストーリー
自称大実業家エリス(ジーン・バリー)、彼と結婚する積もりのメルホーン(フィリス・カーク)、ナイト・クラブの女レナ(アニタ・エクバーク)、老大学教授夫妻(キャメロン・プラッドホム、ビューラ・ボンディ)、シカゴのギャンギの息子トニー(ジョン・プロヴォスト)、附添う子分ピート(ジェシー・ホワイト)正操縦士ラーニガン(ロバート・ライアン)、副操縦士ブルークス(キース・アンデス)、スチュワーデス、マリア(アデール・メイラ)を乗せた双発旅客機はパナマ飛行場を出発、サン・ディマスで更に逮捕された南米の革命家ヴァスケル(ロッド・スタイガー)とその護送警官(フレッド・クラーク)を乗せ、機の終点ボガ・グランデに向う。だが途中機はハリケーンに翻弄、操縦装置を破壊され、機内は騒然、遂にはスチュワーデスが機から落ちるという事件にまで発展。機は止むなく樹海に不時着することになる。しかし遭難地点は未開のジヴァロ首狩族地帯の真中と知って恐怖のどん底にたたきおとされた一同。半狂乱のクリンプは単身脱出を企てたが、ラーニガンは自己を取戻し、エリスは益々臆病に、ブルークは希望を失わず皆を励まし、教授夫妻とヴァスケルは沈着冷静と人様々。機の修理漸く成功、離陸準備完了、だが、トミーの姿が。ピートとレナが密林の中で少年を発見したが、傍に首のないクリンプの死体。レナと少年を露営地に帰し、死体を探って拳銃を手に入れたピート。しかし途中首狩族の毒矢にかかって惨死。エンジンがやっと廻転したが、ラーニガンは離陸が精一杯、山脈越えは無理。大人4人、子供1人が許された荷重と知る。ヴァスケルはこれを知ってピートの拳銃を奪い、乗る人選を決める。教授夫妻は居残ると申出、エリスはヴァスケルの無罪釈放の運動資金を出すから乗せてくれと懇願。ヴァスケルはラーニガン、ブルーク、レナ、ルイス、トニーを運び、自らは留まる。不気味な首狩族の太鼓、続く静寂、襲撃は近い。脱出組が乗込もうとした時突然エリスが棍棒をふるいブルークを昏倒させたが、ヴァスケルの拳銃で死ぬ。機は離陸、老教授夫妻は拳銃で自殺。ヴァスケルは自殺する弾丸もなく、密林の切れ目にジヴァロ族の一群を見出す。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・ファロー
- 脚色
- ジョナサン・ラティマー
- 原作
- リチャード・キャロル
- 製作
- ジョン・ファロー
- 撮影
- ウィリアム・メラー
- 音楽
- フランツ・ワックスマン