姉妹小町

解説

紐育ブロードウェイの舞台女優として知られているシドニー・フォックス及びベティ・デイヴィスと「ホリウッド・レビュー」「接吻」のコンラッド・ネーゲルが主演する映画で原作はブース・ターキントンの小説。それをエドウィン・H・ノッフ、レイモンド・シュロック、トム・リードの三氏が共同でっ脚色し、ノッフが台詞を付し、「河宿の夜」「チウインガム行進曲」のホバート・ヘンリーが監督し「最後の人」「新聞街の殺人」のカール・フロイントが撮影にあたったもの。助演者は「哄笑の世界」のハンフリー・ボガート、「モンテカルロ」のザス・ピッツ、チャールズ・ウィニンジャー、エマ・ダン、スリム・サマーヴィル、デイヴィッド・デュランド、バート・ローチ等。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:Bad Sister

ストーリー

オハイオ州の小さな田舎町に住むジョン・マティソンには3人の子があった。長女はローラ、次女はマリアンで末子はヘドリックといい、年のわりにませた男の子だった。ローラは内気な娘だったがマリアンはわがままな性質で自分に愛を求めているディックとウェードと2人の若者を巧みに繰っていた。そして彼女はディックと秘かに婚約まで交わしていながらある夜2人で活動見物に行った時、コーリスなる未知の青年に親しみを感じ、ディックを置き去りにしてコーリスと共に帰宅した。翌晩、夕食に招待された際にマディソン一家から信用を得たのを利用してこのコーリスという男は言葉巧みにマリアンの父親を説き町に工場を建てるから一口乗らないかと誘った。老マディソンがちゅうしょしているのを見たコーリスはマリアンをそそのかして書類に彼の署名を入れさせようとした。娘はそのことで父と口論のあげく一時逆上して倒れる。だがやがて気がついたマリアンは自分の失神やなにやかやで家中がごたついているのを幸い書類に偽の署名をしてコーリスと家出してしまう。しかしその書類を種に5万ドルの詐欺が成功してしまうとコーリスは素っ気なくマリアンを振り捨てて行方不明となる。詮方なく彼女は故郷へ帰って来た。町へ帰ればディックが喜んで自分を妻に迎えてくれると思ったからであった。だが、この時既にローラが真心から自分を愛していることを知ったディックは彼女と結婚を約束してしまっちた。かてて加えて病床にある父親のもとへはコーリスの詐欺に引っかかった人達がどやどやと乗り込んで来た。彼らは老マディソンが署名した書類を信用して多額の金をかりとられたのだと言って彼を責める。マリアンは冒した罪の恐ろしさに偽筆の一件を告白した。彼女はそのためあわや罪人となろうとするが父が弁済するという約束で罪を逃れえた。自分のやって来た行為が良くないと知ったマリアンはこれで初めて迷夢から覚めおとなしくウェードの妻となって暮らす決心を決めた。かくてマディソン一家は昔のだんらんに返った。

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