丘の一本松

解説

野外で撮影された最初のテクニカラー映画で「Gウーマン」「青春の溜息」のシルヴィア・シドニー、「春を手さぐる」「花嫁の感情」のフレッド・マクマレイ、「月は我が家」「恋の歌」のヘンリー・フォンダが主演する。原作はジョン・フォックス・ジュニアの山間物語で、「あたしは別よ」のハーヴェイ・シュウとホレース・マッコイが協力潤色し、「ロイドの牛乳屋」「ベンガルの槍騎兵」のグローヴァー・ジョーンズが脚色し、監督には「永遠に愛せよ」「ベンガルの槍騎兵」のヘンリー・ハサウェイが当たった。助演者は「乙女よ嘆くな」のフレッド・ストーン「虚栄の市(1935)」のナイジェル・ブルース、「月は我が家」のビューラ・ボンディ、「断固戦うべし」のロバート・バラット、「アメリカの恐怖」のアラン・バクスター、「旅烏子供連れ」のスパンキー・マクファーランド等で撮影はロバート・C・ブルース指揮のもとにハワード・グリーンが担当している。

1936年製作/102分/アメリカ
原題または英題:The Trail of the Lonesome Pine

ストーリー

ケンタッキーの山奥に昔ながらの掟を守る人々が住んでいた、幾代もの間トリヴァー一家とフェーリン一家とは、不倶天敵の確執を続けしばしば流血の争闘をくり返していた。そこへジャック・ヘイルという技師が鉄道敷設にやってきて、フェーリン一家に射たれたデイヴ・チリヴァーの命を救った。デイヴの従妹でトリヴァー一家の長老ジャッドの娘ジューンは、デイヴから熱烈に恋されていたが男らしいジャックの妻に想いを寄せるようになった。しかしジャックは彼女がデイヴの未来の妻であり、まだほんの子供であるとして、てんで相手にしなかった。ジューンの弟でバディーというわずか4才の幼児は、ジャックの仲の良い友達になっていた。ジューンは弟を連れて毎日建設事務所へ遊びに来るうち、ジャックから町の学校へ入学して教育を受けるように薦められた。彼女は父母に嘘をついて町の学校へ行こうとし、途中でジャックに会って彼と共にギャプタウンへ行った。デイヴはジャックが彼女を唆したと誤解し、後を追ったが途中でフェーリン家のウェイドに襲われ彼を殴り倒してギャプタウンへ下りていった。ウェイドも父のバックや兄弟たちと共にデイヴを追ってギャプタウンへ行き大喧嘩となった。ジャックはデイヴに味方してフェーリン一家を向うに回し大格闘を演じたが、ついにフェーリン一家に凱歌は挙がった。ジャックはフェーリンとトリヴァー両家から仇敵視される苦境に立ったが、彼は敢然としてジューンをルイヴィルの姉の許に送って女学校に入学させた。ウェイドは鉄橋の下にダイナマイトを装填して鉄橋を爆破した。このときバティー少年は哀れ惨死を遂げてしまった。ジューンは急ぎかえって弟の悲しい葬儀に立ち合った。彼女は弟の復讐を要求した。ジャックがフェーリン家へ乗り込もうとしたが、デイヴはジャックを遮って單身フェーリン家へ赴いた。フェーリン家の長老バックは幼児を殺した息子のウェイドを攻めていた。彼はデイヴに心から謝罪した。デイヴも真情に打たれ今日までの憎悪を水に流してバックと固い握手を交わしたが、ウェイドは帰り行くデイヴを背後から射撃して負傷させた。バックは卑怯なわが子の振る舞いに激怒しウェイドを射殺し、傷ついたデイヴをトリヴァー家へ送り届けた。死に臨んだデイヴは自ら誤って傷ついたのだと言い、伯父のジャッドとバックに多年の確執を忘れ仲直りするように懇願した。ジューンとジャックは結婚し、ケンタッキーの山々に初めて平和な春が訪れた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第9回 アカデミー賞(1937年)

ノミネート

主題歌賞
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