「これでは、嵐の櫻井翔のファンでさえ楽しめないのでは?」映画 謎解きはディナーのあとで Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
これでは、嵐の櫻井翔のファンでさえ楽しめないのでは?
この作品の原作は、2011年本屋大賞1位に輝いた、東川篤哉原作の320万部の大ベストセラーだ。
私は、残念な事にこの記録的な部数を誇る原作で有るにも関わらず、原作を未読である為に、偉そうな事は言えないのだが・・・
いえいえ、原作をもし読んでいたならば、映画観賞後は怒りが大爆発していたに違いない。
ここ数年来は特に、読者数が激減し、読者よりも、作家の人数の方が多いのではないか?とさえ言われる、出版業界に於いて、320万部もの部数を弾き出したベストセラーは絶対に面白かったに違いない。
そんな、面白い筈の原作が、こんなにつまらない映画として誕生した事は、誠にもったいない原作の使い方である。
そして、この話は、既にフジTVで2011年に放送され、翌2012年にもスペシャル迄、放送されたドラマらしい。
日頃、TVを見ない私は、このフジTVで放送されたと言うドラマさえも見ていないので、TV番組との比較さえも出来ないのだが、本作は本編になったのだから、それだけスケールがアップして、より、TVのCM入りの2時間枠では、到底描ききれない部分をより楽しめるように、創られている筈なのだ。
しかし、この作品を観ている限りに於いては、121分の長尺なので、かなり細かく物語の面白さを掘り下げて魅せる事が出来た筈なのだが、全く奥深さに欠け、面白さに欠けていた。
事件の真犯人が殺人を犯してしまう、動機をモットモット丁寧に描いて欲しかったな。
まぁ、本作は、コメディーなのだから、ストーリーが一応謎解きになっていれば、内容などの掘り下げなど、見せなくても、楽しめると言う事なのか?
この作品は、実写の映画なのだから、映像でより観客を楽しませ、魅せる必要が有る。
この景山と麗子が無人島に漂着した時に、「クビ!クビ!クビ!」とテロップで出ていましたが、こんな演出をする監督こそ、クビです!と私は言いたい。
やはり、おちゃらけ番組専門の、フジTVのお笑いドラマの枠を越えていない作品ですね。
劇場公開用として、本編で制作しなくても、TVドラマのスペシャル第2弾で充分でしたね。
TVの制作費枠よりは予算をかけているのでしょうから、それだけの面白さを提供して欲しいものです。
勿論、主人公の景山と麗子のご両人が、ミスキャストと言う事でも決してありません。
昔から、俳優でない、アイドル歌手や、タレントを本編で主役に起用する事は幾らでも有るのですから、それでもそれなりに、本編らしく、作品として成立しているのですから。
ミステリーなのだから、事件へと至るプロセスを丁寧に、深く掘り下げて描いて行くならば、それなりに物語へと自然に感情移入出来る作品に仕上がる筈なのです。
宮沢りえ、椎名桔平、生瀬勝久、鹿賀丈志、竹中直人、更にはお笑いの大御所の伊藤四朗まで出演していると言うのに、何をやっているのだろうか?出演者の誰一人として、良さが生かされない作品など有ってはならない作品だ。
famichiki@さん
コメントありがとうございました、貴方がご指摘された通り、ベストセラー=面白いと原作を未読の私が結論を導き出すのは不自然かも知れません。しかし、日本ではミステリー小説ファンが大勢いても、話しその物が詰まらない作品はヒットしなし、仮に宣伝効果が巧く働いてベストセラーになった場合でも、話し事態が面白くなければ、TVドラマ化を何度も繰り返す事も無い筈です。TVの視聴率がどの程度採れたのかは調べておりませんが、TV放映をしたその後にも、こうして映画化すると言う事は、一部のファンにとっては人気が有る、面白い作品だった事は予測が出来ます。しかし、本編はTVと異なり映画館に観客が足を運び、チケットを1800円払い、観るのですから、監督はそれなりの作品を提供する義務を負うと思います。主役の俳優は、映画によっては、下手な場合もありますが、脇の俳優を巧く使って、クオリティー高い作品を提供する事も出来る筈ですし、そうする事が監督の力量と言うものです。私は映画館で、この作品のみを見た訳ですが、退屈さを堪えるのに苦慮したのは、やはり演出家の力不足だったと思います。私自身の素直な感想です。ですが、この監督に対して個人的な悪意や、ネガティブな感情を持っていると言う事では決してありません。貴方は「踊る大捜査線」がお好きなようですが、確かに、あの作品と比べても、この作品の評価が低くなるのは当然ではないでしょうか?
原作を見ていないのに、320万部売れているから原作は面白いに違いないってところに疑問を感じます。
それを言うなら、この映画も中々のヒットなので中々面白いということでしょうか。
原作は悪くない、悪いのは監督だと決めつけすぎているような印象を受けました。