ねらわれた学園のレビュー・感想・評価
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雰囲気は良いけど
BSで録画していた分から。
あまりにも説明不足かなぁ。
生徒会が暴走し始めた時に、泣きながら暴走案に賛成をした生徒が何で泣いているのか分からないし、ヒロインが上履きを隠されたらしいシーンも必要性が良く分からない。主人公が「この時に死んでいた」とか、その祖父や妹、飼い犬の正体も分からない。何しろ、未来から来た京極に関してはタイムパラドックスをどうするんだ?
カホリが海に浮かんで死んだ父親の事を考えるシーンも必要性は無く思わせぶりなだけだった。
渡辺麻友が意外と上手かった。声優としてもやれたんじゃ無いかなと思うと、引退は惜しいかな。ただ、エンディングでも渡辺麻友のアイドル的な歌が掛かるのはチョットくどいか。
成りきってドキドキ。
以前どこかのレビューでも書いた気がするけど^^;
このタイトルを聞くと、薬師丸ひろ子主演の映画版と、
原田知世のTVドラマ版が頭の中でごっちゃに思い出される。
いわゆる角川全盛時代。
どっちがどっちだったっけ?といちいち悩むのは、
関耕児(今作ではケンジ)役を演ったのが同じ高柳良一という
俳優(今はニッポン放送の社員なんだって)で、公開期もほぼ
ダブっているので、もうこの歳になると記憶が右往左往する。
で、どんな話だったか?と思うと(原作は読んでいない)
もっとSF色の強い、けっこう怖い話だったような気がする。
(TV版はギャグも混在していたような…)
配役も原作とは変わっているようだし、何度も放映された
TV版の方が眼光鋭い?伊藤かずえや本田恭章の印象が残る。
今回はアニメで、現代の新解釈版に書き直されているので、
当時観たものとはおおよそ違う。何かいかにも今風なキャラ
(オタク好み)という感じがした。が、謎の多い展開と流れの中、
何とも懐かしい奥行きを感じられる不思議な世界感を見せる。
初恋をモチーフにした恋愛模様、幼馴染みに隠された秘密、
転校生に向けられる眼差し、生徒会メンバー、音楽室のピアノ…
鎌倉の美しい風景と共に、絵は平成なのに中身が昭和のような
とにかく懐かしさばかりがこみ上げてくる感覚なのだ。
どうも今作は中高年の感動率が高いらしいが^^;それも分かる。
(ひょっとしてサブリミナルでも使ったか?)
やや分かり辛いシーンが多いものの、
登場人物其々の感情が美しい映像で(技術よねぇ)掘り下げられ
成りきってドキドキしてみたり(このババァが、とか言わないでね)
あーそうだった、そうだった、と思い返せることしきり。
今ではいじめなど深刻な問題が多い学校生活になっているけど、
そんな中でも友人関係や恋愛問題など、普通に青春している子も
いるんだろうし、皆勤賞!なんて懐かしい言葉が出てきた時には
あーいた、いた!元気な生徒がいたわねぇ…なんて思い出したり。
声高に叫んでいないが、生きていることが痛感できる物語である。
自分の命が、この世で、息衝いている歓びを感じられ、なお且つ
誰かのために協力してあげたい、助けたいという欲求も鮮やかに
描かれる。なぜこんなことになったかの起点の説明があやふやで、
後半でザザザーっと流される展開にはえっ?と思わされるものの、
エンドロール後のホッとする結末には「いいじゃん」と頷いてしまった。
AKBの渡辺麻友が声優に挑戦していたが、違和感まるでなし^^;
絵とキャラに合っていたせいか、巧く溶け込んでいたと思う。
(あーちょっと昔のが観たくなるわねぇ。もう観れない俳優も多いし)
恋する心
キャラクターたちもいいけれど、情景がとてもきれいで、ただその景色を観ているだけでも、しあわせな気持ちになれました。京極の胸に飛び込んでいったカホリと抱き返せない京極のつらさ、細く見えたのにナツキを抱っこして、すたすた歩くケンちゃんなどが胸に深く残っています。まゆゆがカホリの声を充てていると思っていたので、エンディングテロップでナツキの方だと知って、いろんな意味で驚きました。この先きっと映像と一緒に思い出すことばがたくさんあります。素晴らしい脚本だと思います。観てよかった。
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