「死に神なのかサイコパスか」アフターライフ REXさんの映画レビュー(感想・評価)
死に神なのかサイコパスか
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リーアム・ニーソンが説教臭い死に神かと思ったら、ただの屁理屈サイコパスでした。
自分勝手な判断で、生きる気力のない者と断じた人々を殺していく。
ただすぐに殺すわけではなく、葬儀屋という立場を利用して、本人の葬儀までの準備期間は生かしておく。
その間、生殺与奪の権利が自分にあるかのごとく彼らと対話し、彼らに人生に対峙する勇気があるのかをテストする。これは死者の世界だと嘘をつき、心理的に追いつめて楽しんでいるのだ。
夥しい犠牲者の写真から推測するに、そのテストに合格した人はいないのだろう。だってみすみす逃したら自分の悪事がばれるだけだから。自分の能力は特別とのたまっているぐらいだから、その辺の話術が巧み。
よくわからなかったのは、リーアムはただの葬儀屋であって、検死医ではなかったはず。そんな彼が、どうやって病院に運ばれてきた者たちを、仮死状態にすることができたのか。
あまりにも主人公の決断力の無さがもどかしすぎて、その辺をきちんと読みとれていなかっただけかもしれません。そして登場人物の誰もが、自分の直感を信じることができずにバッドエンド。主人公が心通わせたはずの少年が、サイコパスの後継者となるおまけ付き。
とにかく、主人公が助かりそうで助からない、後味の悪い映画でした。
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