「ティラノザウルス。」思秋期 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ティラノザウルス。
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監督自身が背負う症状とその体験が反映されているこのドラマは重い。
周囲との軋轢に理由すら見出せない主人公の苦しみが一歩も退かない
緊張感を増し、犬の次は人間に及ぶかもしれない危険まで垣間見せる。
どうにもならない人生を抱えたハンナとの交流がやがて主人公を放ち、
本来の人間性を祈るようにとり戻す過程に人知れぬ痛みを感じさせる。
鬱屈した己の感情ほど厄介なものはないと改めて考えさせられる佳作。
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