「ブレーク前のロバート・パティンソンお宝映画」真夜中のギタリスト スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ブレーク前のロバート・パティンソンお宝映画
ロバート・パティンソンの冴えなさぶりが半端じゃない映画でした。
あの「トワイライト」シリーズでエドワードを演じた人とは思えないぐらい、ある意味真逆なキャラクターを演じていましたね。
どうやら「トワイライト」でブレークする直前に撮影されたようでしたから、それなら今では考えられないようなこんな役どころもなるほど納得、今となっては貴重な姿ですから、彼のファンなら要チェックの作品でしょう。
ホント別人のように冴えない男でしたからね、でも「トワイライト」シリーズではジェイコブ派だった私としては、むしろイケメン扱いされていることに疑問を持っていたところもあるので、逆にこっちの方がしっくり来るかも(笑)
話的には正直苦手分野なモラトリアム系若者の葛藤を描いた作品でしたので、特別共感できた訳でもなく、とは言えそれなりに納得する部分もあったりと、まあ可もなく不可もなくと言った感じで・・・。
かなりユルめのコメディテイストで描かれていたので、そこでかなり好みは分かれそうですね。
クスっと笑えたシーンもあったのでその辺で見易さは感じるも、その分いまいちリアリティは感じれずで、そこはまあ一長一短と言ったところでしょうか。
しかし「真夜中のギタリスト」なる邦題は相当微妙だなぁ、音楽映画ではないし、ってまあ一応ミュージシャン志望な若者が主人公でしたけど、歌もギターもド下手でしたし、そこまで話的には重要じゃなかったりで・・・。
どちらかと言えば自己啓発に傾倒する者へのブラックコメディと言った感じだったでしょうか。
自己啓発本の教授の教え通りに行動するとどうなるか・・・まあその中身はともかく、度々ヌッと現れる教授の登場具合はちょっと面白かったです。
主人公の行動には正直相当イライラさせられたし、その周りの人達もかなりの変人、ユル~いテイストな映画だったこともあって、いまいち感情移入できず中だるみ感をかなり感じた映画ではありましたが、着地点が真っ当だったこともあってか終わってみると何だかんだで主人公の今後を応援したくなるような、何か不思議な映画でしたねぇ。
表面上は分からなくても、皆何かを抱えて生きている、時にはこの主人公のように行動を起こしてみるのも、悪くはないのかも、何もしなけれ何も変わらない訳ですしね、あがいて、もがいてこそ何かが変わるってことなんでしょうか。