「芸術の秋 音楽好きの人には、お薦めの1本!」ジョイフル♪ノイズ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
芸術の秋 音楽好きの人には、お薦めの1本!
こんなに楽しくて、音楽の最高な映画が昨年公開していたなんて全く気付きませんでした。
本当に勿体無い事をしました。この映画を映画館で見損ねていたなんて、かなりの大馬鹿者と自分でも呆れかえる程でした。
最近レンタル店で、この映画のパッケージに、ドリー・パートンの顔が映って見えたので、「えぇ珍しい!最近でも、こうして映画に出ているの?」と言う事で早速借りてみると、これが大正解でした。彼女が出演していれば、それも当たり前と言えば当たり前なのだろうけれどね。
物語は、片田舎の教会の聖歌隊が全米の教会音楽コンテストで成功する迄の歩みを描きますが、数々のヒット曲が盛り込まれているので、音楽好きには面白い、お宝映画ですよ。
しかし、面白いと言っても、正直映画の展開としては何の凝ったヒネリも無ければ、それ程の盛り上がりにも欠ける、全く平凡その物の、サクセスストーリーなのだ。
本作の魅力は、ドリー・パートン、そしてクィーン・ラティファとの夢の共演ならぬ、歌の競演とでも言うべきか、2人とも聴かせてくれるのですね!
そして、更にこの作品がとても良いと思った理由の一つに、ドリー演じるGGの孫ランディを演じていたジェレミー・ジョーダンと言う俳優が最高の歌声を聴かせてくれます!!!
彼は、ドリュー・バリモア主演の「25年目のキス」にも出演していたといいますが、タイトル順が6~7番目の配役なので、彼の存在を私は全く憶えていませんでした。
この映画では、いささかドリーの孫役には少しばかり年齢が高いので、彼のキャリアをチェックしてみると、もう信じられない程の苦労人なのでした。
彼の半生を映画にした方が感動的な作品が出来るのではと思える程波乱万丈の半生を送って来ている彼でした。
しかし、映画で観る限りに於いては、彼の表情はとても爽やかで、暗い陰りも全く見えないのが、凄い、流石はアメリカの俳優です。そして彼自身が教会のゴスペル音楽に子供の頃に出会い、そこで歌の猛特訓をしたと言う事ですから、或る意味、この映画の物語とシンクロしている部分もあります。
今から20年も前に歌手デビューした彼は、「黒人の様に唄える白人シンガー」と言うのが、
当時の彼のキャッチコピーだったらしいです。そりゃそうですよね、教会でゴスペルの聖歌隊のメンバーを長年していたのですから、実力は充分この時に磨かれたと言う訳ですね。
昨年は「レ・ミゼラブル」が大ヒット。映画ファンはこの作品で、久し振りにミュージカル映画を映画館で観る機会を得たわけだ。しかし、最近はミュージカル映画が少なく、セリフの大半が歌と言うのに、違和感を憶えた人もいたそうですが、この映画はそんな、不自然さは、ありません。
それから、音楽絡みのニューマンコメディーで、「ステッピングアウト」と言う同タイプの映画がありますが、こちらも歌とダンスが思いっ切り楽しめます。お見逃しなくね。