「うーん、何も得るものがない」キリング・フィールズ 失踪地帯 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
うーん、何も得るものがない
とにかく最後まで重苦しい雰囲気が続く、サイコスリラー風刑事ドラマ。
少女連続殺人事件を追う二人の刑事を軸に、容疑者を探すも、怪しい人間だらけで、これと言った手がかりもなく。
死体が上がったら、指紋が付いているので、犯人につながるかと思いきや雨と、沼の水で消え、手のない死体の、手だけが冷凍庫から発見されるも、指輪が消え、といったディテールの描き方はいいのだけれど、肝心の人間関係だったり、人物描写は俳優に頼りきりで、脚本もダメなら、監督の腕もダメ。編集でもうちょっとなんとかならんかったのかと思いましたが、一応ラストまで見て、どうしても消えない疑問がひとつ。
あの、全身タトゥーの白人、逮捕直前に警察と銃撃戦の末逃げてった後、いったいどうなったんや???
他の少女は殺されていたのに、なぜか、気絶していたのみで発見され、無事保護された売春婦の娘(クロエ)は、リハビリ中の刑事と妙な絆みたいなものを感じて、それで幕引きになるけど、フラストレーションがたまる一方で最後まで解消されることなく何となくハッピーエンドみたいに締められても、いったい何が言いたかったの?と、製作者を問い詰めたくなるレベルのお粗末さ。
いくらマイケル・マンの娘だからって、シロウトに監督させちゃいかんということですね。すごい俳優が名を連ねているのに、勿体ない。
2017.7.4
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