「かなり直球」ザ・フィールド(2011) MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり直球
トウモロコシ畑、田舎の一本道、車が走行不能、畑の中に家発見、という何とも王道かつ直球なホラー。特に目を引くようなシーンがあった訳ではないのだが、どストレートに勝負に出た製作陣には拍手を送りたい。難点としてはオリジナリティが極めて薄いという事だが、三人という少ない登場人物でありながら、唯一の女性が冒頭で殺される展開には驚いた。普通は女性が生き残るように思えるのだが、本作ではあえて冒頭で殺害することで差別化を図ったのだろう。「謎のクリーチャー」の正体は案山子だ。「ジーパーズ・クリーパーズ」や「案山子男」が連想されるが、本作の案山子はとにかく素早い。普通は逃げられないだろう。また、最も好きなのは、案山子によって殺害された人物が新たな案山子となったこと。ここにきてゾンビスタイルとはやられた。このようにかなり低予算感はありありだが、独自のスタイルを築いていることは褒めるべきだ。いまいち演出などにセンスを感じられなかった「案山子男」シリーズとは雲泥の差があるほどクオリティが違う。ホラー好きにはおすすめしたい作品だ。
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