鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言のレビュー・感想・評価
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西岡常一がカッコよすぎて
西岡という偉人の言葉を、映像化して残してくれてありがとうという気持ち。。
最高すぎるので全人類観るべきだと思う。
私の持論。人生重ねて重ねて出した結論、っていうのはたとえ同じこと言っててもそりゃあ重みが違う。年寄りのそれがいかに自分のものとは違っていても、若者のそれより断然尊重されるべきだとは思うのですが、最近の風潮はどうも違いまんな。
ということで行ってきました。
宮大工・西岡常吉の記録。
木を加工する作業、音もビジュアルもホントに心地よくて、槍鉋かけるシーンとかずっと観ていたかった。
厳かな気持ちになりました。
1000年っていう長ーいスケールで考えると、自然に逆らうなんざ愚の骨頂やな、と心から思った。いかに自然の法則に沿い、自然の力を利用するか。
ベストな建て方をすれば、建物としては木が最も長持ちする材料になる。
その方法を先人から受け継ぎ、探求し、時代遅れと言われようと頑固に実践し続けた西岡。
伝えられなかった知恵すらも研究し、現代に活かそうとする彼の凄まじい努力は、出来上がった建造物に現れている。
穏やかな爺さんに見えるけど、実践と知識に裏打ちされた芯の強さと鋭さが時折覗く。
晩年、入院生活が続き棟梁の職を辞すことを願い出たが、薬師寺は受け入れなかった。棟梁として棟梁のまま死ねることを知り、鬼の西岡が男泣きに泣いた、というエピソードにぐっと来た。
長いスパンで歴史から学ぼうとすれば、あらゆる答えがあるはずだ。と思える説得力が、本作にはあった。
自分の魂を木に打ち込むつもりで、仕事をやってもらいたい
数々の金言を残す名棟梁。この人なくして、法隆寺金堂の大修理も、薬師寺の再建も成し得なかった。ご自身が、伝統を受け継ぎ、次代にバトンを渡す役割であることをよくご理解されていることが、若者たちへの指導姿勢からうかがえた。仕事に厳しく謙虚である職人は、その姿が生きた教科書である。
なお、薬師寺西塔初層の釈迦四相像がときおり特別公開されます。そのブロンズの素晴らしいこと。参拝の際は、ぜひその機会にあわせてをオススメします。
※2023.4.23.恵比寿にて再鑑賞。
神様のようなもので、毎日崇めていました
法隆寺を最近訪ねたこともあって興味深かった。棟梁と呼ばれる方に掛かる重責。弟子に伝えるその姿や、意外な面(法輪寺の素材や薬師寺西塔の建築への道筋)が明るく語られていて、楽しかった。薬師寺や法輪寺も訪ねたくなった。
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