「大きなスクリーンがよく似合う」スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
大きなスクリーンがよく似合う
ファンファーレと、それに続く静寂と水色の文字。何度観てもワクワクする一瞬だ。
このシリーズ、ストーリーは簡潔だが、登場するキャラクターやメカのデザイン、小道具に至るまで念入りに創り込まれ、見せ場の画作りにも妥協がない。その空間の広がりと、ショットに込められた圧倒的な情報量は、大きなスクリーンで観てこそ価値がある。
3D化も興味をそそるが、また映画館で観られたことのほうが嬉しい。
その3D効果だが、派手な演出はなく、むしろナチュラルな奥行きを持つに留まる。
効果的だったのは、CGで描かれたクリーチャーたちだ。とくにタトゥイーンのジャンク屋・ワトーは実在感が増しリアルになった。
また、この作品最大の見せ場であるポッド・レースは、まさしく遊園地のアトラクションの真っ只中にいるような臨場感を体験できる。
ジェダイ二人とダース・モールの戦いも、大きなスクリーンでグルグル回るライトセーバーの光とノイジーなサウンドが堪らない。
この場面で使われるコーラス付きの音楽が大好きだ。13年前の予告篇で初めて耳にしたときから、この曲のファンなのだ。
また、この場面の画像が若干粗かったのが、今回、和らいだような気がする。
グンガン族とドロイド軍が闘う平原の質感もリアルさを増したように見えたのだが気のせいだろうか?
オリジナルの公開時には意味不明だったサブタイトルも、新3部作が繋がった今では《見えざる脅威》が何を指すのかはっきりし、ストーリーの流れもイヤというほど分かっているのだが、それでもまたつい観たくなってしまうのは、観るたびに見過ごしていた何かを発見する楽しみがあるからだ。これこそ「スター・ウォーズ」最大の魅力といえるだろう。
全6作が3D作品として繋がった暁には、
「製作中止を表明していたルーカス、エピソード7~9を3Dカメラで撮影開始!!」
ってなニュースが飛び込んできたらいいな。