劇場公開日 2012年3月3日

「意外と悪くない」ライアーゲーム 再生(リボーン) といぼさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0意外と悪くない

2020年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ドラマ版は全話視聴済み、劇場版一作目も鑑賞済み、原作漫画を全巻持ってるくらいのファンです。

世間的にはあんまり評価高くないですが、私は結構面白かったと思います。

ヒロインの交代は賛否両論あります。
戸田恵梨香の降板には契約上のトラブルがあったとか松田翔太と仲悪くて共演NGが出たとか単にスケジュールが合わなかったとか色んな憶測が飛び交ってますが、新ヒロインの多部未華子もばか正直なキャラクターとして十分に機能していたので決して悪くないと感じました。もちろん戸田恵梨香さんが出演できれば一番良かったとは思います。

今回映画で描かれた「イス取りゲーム」は原作でも人気が高いゲームであり、劇場版一作目でオリジナルゲームを描いて大コケしたこともあって今回の劇場版には非常に期待していました。前述のキャスト変更や登場人物の変更(ヨコヤがゲーム不参加)などの原作改変は見られましたが、ゲーム自体は概ね原作どおりの展開で、映画の尺に綺麗にまとまった作品であるように感じました。

しかしながら、全く不満が無いかといえばそうではありません。一番の不満点はドラマ版で主人公であった神崎直が登場せず、直のポジションに多部未華子演じる新キャラの篠宮優があてがわれたことです。

「愛着あるキャラクターが変更された」という不満ではありません。原作ではライアーゲームを一回戦から共に戦ってきた秋山と直のコンビで行われているイス取りゲームを、直の替わりにぽっと出の優があてがわれることによって、「原作どおりにストーリーを進めるのは不自然」という状況が発生しているのです。その結果、原作に無い「優が秋山を裏切る」、「エミが秋山チームに入る」などの原作改変をせざるを得なかったのではないかと観ていて感じました。

ただ、不満点はあれど全体で見ればほとんど原作通りで、原作ファンとしても楽しめる作品になっていたように感じます。原作を知らない人でも分かりやすい内容になっていたのでオススメです。

といぼ:レビューが長い人