「注目すべきキャスティング」ペイド・バック Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
注目すべきキャスティング
あえて言わせてもらうなら ストーリーよりキャスティングに注目。 ダブル主演のヘレン・ミレンと ジェシカ・チャステイン、そしてサム・ワーシントン。 その他、地味な俳優さん揃いですが 演技が良いです。
イスラエルから共産主義が支配する 東ベルリンへと潜入した3人のモサド諜報部員たちは、ナチ戦犯を捕らえる。 しかしその後30年、葬られたはずの過去に苦しめられる3人。 彼らが背負っている債務(debt)とは。。。(ネット情報引用)
諜報部員の一人、レイチェル(30年前)を演じた ジェシカ・チャステイン。 先日観た『The Help』の軽いイメージを払拭するような 常に緊張と不安に包まれる女性を好演。 髪の色で雰囲気を変えたというのもありますが、ジェシカの演技力が大きいと思いました。 これから大いに期待したい 女優さんです。
レイチェルの30年後を演じた ヘレン・ミレン。 ジェシカとキャラクター作りを協力し合い、より同一人物に見せようと努力したそうで こちらも素晴らしい演技でした。
諜報部員の一人、デービッド(30年前)を演じた サム・ワーシントン。 心を開かないという点では 諜報部員にぴったり。 ずっとそのスタンスでいてほしかったんですけどね、ストーリーがそうさせない。 あっさりフェード・アウトで 物足りない感じがしました。
諜報部員の一人、ステファン(30年前)を演じた マートン・ソーカス。 リーダー的存在のステファンを 好演。 でも 後半はズタズタでしたね(そういう設定でした)。 『ロード・オブ・ザ・リング(2003)』にも出演していたそうです。
ネタバレになっちゃいますが… ナチ戦犯だの東ドイツなどと描いているわりには実際 “ラ〇・ストーリー”なんですよね、この作品。 モサドとしてのレイチェル(彼女の心の葛藤)に重きをおいてほしかったのに、こんなに感情をコントロールできない“諜報部員たち”って… ありえない。。 もう少し知的な内容を期待していたので、残念。 とにかく キャスティングは良かったと思うので、彼らの演技を見るという意味では まぁお勧めしてもいい感じ、です。