「70年前に予見。火星人も人類も凌駕したのは…」宇宙戦争(1953) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
70年前に予見。火星人も人類も凌駕したのは…
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数ある50年代SFの一本。
中でも名作に挙げられる。
H・G・ウェルズの小説を基に、1938年にはオーソン・ウェルズがラジオドラマ化し全米中が“本物”とパニックを起こし、2005年にはスピルバーグ×トム・クルーズの強力タッグでリメイク。
その他の映像化も多く、後のSF映画にも影響を与えた、1953年の作品。
話は単純。一行で説明出来る。
火星人による地球侵略。
約70年前の作品。古臭さは感じる。
が、同時代同ジャンルの作品のようなチープ感はそれほどナシ。
宇宙船のインパクト、都市破壊、殺人光線、耳をつんざく音響、迫力の攻防や人々のパニック描写、特撮技術も含め、群を抜いている。
圧倒的な戦力の火星人侵略に、人類は…?
オチは賛否両論。当時としては斬新、そのまんまのオチにした2005年のリメイク時はズッコケ、しかし今見ると意味深…。
二度の大戦を経て、次なる大戦は、宇宙からの侵略。“宇宙戦争”。
それをも凌駕したのは、ウィルス。
地球の大気に触れた火星人は抗体が無くウィルスによって死に至り、ウィルスと共存する地球人は救われた。
が、今、新型のウィルスが全世界を脅かしている。
ラストの火星人の姿は、我々の行く末…かもしれない。
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