スリーピング ビューティー 禁断の悦びのレビュー・感想・評価
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原作の「末期の眼に映る性」のテーマが脱落した不出来な「昼顔」のパロディ
1)川端康成の原作小説について
小説「眠れる美女」は、67歳の男が友人から紹介された秘密の宿で、こんこんと眠り続ける十代の全裸の処女たちと添い寝して何夜かを過ごすという設定。
その友人は「女という女に絶望してしまったのは、もう遠い昔のようなんだがね。君、眠り通して覚めぬ女をつくってくれたやつがあるんだ」といい、自分も老いの絶望にたえられなくなるとそこに行くという。客は、もう性交能力がない老人ばかり。ここから窺えるのは、異性の人格や性欲の充足などを捨象した、性的なもの、性のよすがを味わうのが秘密の宿の目的らしい。
男はまだそこまで衰えていないが、興味本位で行ってみると、深紅のビロードのカーテンに囲まれた部屋で、16、7歳と思しき少女が布団の中に全裸で眠り込んでいる。
彼女に触れ、髪の匂いや乳のような身体の匂いを嗅いでいるうちに、男は若い頃に駆け落ちした少女の思い出に浸る。
次に訪れた夜には、数年前にバーで拾ったきれいな人妻との不倫や自分の娘が若い男に姦された衝撃を、別の夜には14歳の娼婦に性的サービスを受けた体験などを次々に思い出していく。
その記憶の中で、男にとって女たちがどんな大きな意味を持っているか、死が遠くない男にとって性とは限りなく生そのものに近いかが、読者には感得されてくる――大雑把に言えば、そのようなお話である。
2)映画作品について
老年男性が主人公の原作を、女性監督のジュリア・リーは女性側を主人公として再構成する。
いかに熟睡しているとはいえ、自分を醜悪な老人たちの愛玩物に差し出す女性にはどんな事情があったか。その女性像として、経済的な困難な生活を送る一方、性的に解放された女子学生を設定する。
生活のために彼女は企業のコピー取りなどさまざまなアルバイトを掛け持ちしていて、その人間関係はかなりストレスフルだ。また、彼女には難病に冒された恋人がいるが、バーで出会う男性と簡単にセックスするなど、性的にはかなり無軌道である。
その行きつく先がランジェリー姿での高齢者向けウエイトレスであり、最後に「眠れる美女」として愛玩物になることだった。
ベッドに全裸で横たわる彼女を、老人たちは挿入なしとの条件ながら好きなようにするのだが、死に近い老人たちがそこでどのような経験をするかという原作の核心を、つまり「末期の眼」から見た性の意味という要素を映画は完全にオミットする。
そのかわり難病の恋人の死や、客の老人の死、そして彼女自身が薬物中毒で死にかけることで代替しているのだが、それは性と死は裏腹という程度の月並みな感想しか呼び起こさないのである。
かといって映画独自に、女性側から見た「眠れる美女」の意味というものは打ち出されておらず、結局、出来の悪い「昼顔」のパロディを見せられた後味の悪さしか残さないのは残念だ。とくに主演女優の裸体やベッドシーンは非常にきれいに撮れているだけに、もったいない。
3)補足
主人公が出席した講義で、教授が「本因坊がどうしたこうした」と話し始める囲碁のシーンがあるが、これは本因坊名人の晩年を描いた川端作品「名人」へのオマージュ。
また、末尾のクレジットにジェーン・カンピオンへの感謝の言葉が出てくる。同郷同性で、カンヌのパルムドールをはじめ輝かしい映画賞を多数獲得した大先輩から、支援を受けていたのだろう。本作がカンピオンのお眼鏡にかなったかどうかは疑わしいが。
主人公の孤独に共感する
鑑賞後、寂寥感が強く胸に残りました。
人生のままならなさ、社会の中での孤独感を抱えて、破滅的な行動を繰り返す主人公。
老人は自分の『骨(信念などでしょうか)』は全て折れてしまったと言い自殺しましたが、その死を身を持って実感した主人公は、その後自分の『骨』を支えに人生を立て直すことができるのか。
映画を見終えて、自分自身の漫然と過ごす毎日を振り返り、重ね合わせてしまいました。
そして、副題に騙された気分ですが、あまりセクシーな雰囲気はなかったように思います。
(老いを印象付けるためなのかも知れませんが)老人のストリップ三連続だけは正直少しうーん…、となりました。
淡々と流れる映像ですが気がつくと1時間40分が過ぎていて、引き込まれる映画でした。
主人公の身体が物凄く綺麗
……ということしか語れることがないような作品。
全体的に説明不足で、中盤まではそれでも分かる部分が大半だが、後半はただ説明不足。
最後、主人公が死にかけたのは前日に飲んだ薬と睡眠薬の作用のせいで、客は自殺を望んだとは分かるけど、蘇生された主人公が叫んだ理由が…。
自分も死にたかった?それにしてはカメラの理由がつかないし…
てっきり、カメラで撮影したものを見て、そこから更に展開すると思っていました。
奨学金のために稼いでいるらしいが、勉強を真面目にしている様子もなく…。
話も割と眠くなる運びです。
主人公の身体がとにかく綺麗でした(特に店のベッドのシーン)。
眠れる森の美女?
を解釈した、、、ではなく、どうせなら、はじめから近いものを作ってほしい。
内容が想像と真逆すぎて腑に落ちない。
でも映画全体の構図はフランス映画並みにオシャレ。
寝ている間に好き放題されて不快な場面も多々あり。
エミリーブラウニングの女優魂
よくここまでやったな、と感動します。
エミリーブラウニングは美しい裸体をこれでもかと、写します。話が読めないシーンが多々ありますが、そんなことどうでもよくなります。
ラストはちょっと微妙。
フランス映画のようなゆっくりと はじまりゆっくり終わるような 素敵...
フランス映画のようなゆっくりと
はじまりゆっくり終わるような
素敵な映画でした。
エミリーブラウニング演じるルーシーの
なにをしていても無気力で無感動な
女の子がたった一人の友人が亡くなる
ときにだけ涙を流していたのに
感動しました泣
美人で魅力的なのに
バーで初対面の男の人に平気で
体を許してしまったり
女性なら嫌がる仕事でもお金のために
どんどん受けていくルーシーの
どうでもいいやと思ってるなかにも
強さがあるなーと感じました。
色々と考えさせられる最後に
なっているのでぜひ観てほしいです!
川端康成原作は読んでないけど、最初の印象はソドムの市っぽいなぁと。...
川端康成原作は読んでないけど、最初の印象はソドムの市っぽいなぁと。
エミリーブラウニングのシーンがほとんどヌード。
ヌードが美しいのはもちろん、服を着ていても美しい。
なぜかブラから乳首がはみ出てる状態なのが笑えます。
知らない時間、知らない出来事
とても美しいものを見た感じです。
純粋なんだろうが、複雑な人間て面白い生き物だなぁと思いました。なんだか、ゆめをみているような時間でした。
どうなんだろか‥(+.+)(-.-)(_ _)‥
結論からハッキリ言うと‥
監督や制作陣が【何を伝えたいか?がさっぱり分からなかった‥~ヽ('ー`)ノ~】
(※俺の一時間強返せ!)
なんだコレ(・ω・)ノ?
川端康成氏の小説を大胆にアレンジ???
いやいや‥
どうなん(?-?;)ノ?
主人公は‥
●エンジェルウォーズに出てた‥ロリロリ女子(^-^)
いや‥
確かに愛らしくてカワイイ‥かわいいが‥ただそれだけだ?
金とセックスにだらしない女が‥↓↓↓
被害者ぶる?悲劇のヒロイン気取る?
‥‥‥不快な映画(`曲´#)
☆評は‥
\80DVDレンタル水準にて‥(^-^)
DVD買う度⇒⑤★★★★★
モ、1回見たい度⇒①☆
オススメ度⇒①♪
デートで見る度⇒①◎
観る相方o(^o^)o】男子が一人で見ようヽ('ー'#)/
☆は①でも良かったけど‥
エロかったから‥
‥そこは良かったから‥
ま、☆③にて(^-^)v
老いは罪ではなく、若さは時として残酷である
日本人が監督をした同名の作品と違って難解に感じました。
女性視点の映画だから、そう感じるのかもしれません。
主人公に関わる人物の関係が、正直わかりずらかったのですが。
映画が始まると、怠惰でアンニュイな空気に毒されてしまいました。
ヒロインは若くて綺麗で、だからといって、決して幸福な人生ではない。
彼女の周りにいる友人達、秘密クラブの老人達でさえ。
金の為に彼女が売るものは若さと美しさ。
セックスを売るわけではないのです。
それなのに、バーで知り合った男には簡単に体を許して、自分の膣は聖域ではないと平然と言い切ってしまうヒロインにはやりきれない感情を覚えてしまいます。
自分が日本人だからかもしれません。
眠っている彼女に老人が求めた者は都合のいい人形なのか。
若い頃に手に入れたと思った幻なのか。
彼女が眠りと共に手に入れたのは金だけだったのか。
目が覚めた彼女の最後の叫び。
正直、酷だと思うかもしれません、でも。
現実を目の当たりにした彼女に対して、自分は憐憫の欠片さえ抱くことはできませんでした。
眠り姫はセックスよりも大麻よりも、確かなものを手に入れた。
現実、そして生きること。
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