「こういうの好きな人にはツボ」アポロ18 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
こういうの好きな人にはツボ
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アポロ計画については様々な憶測が飛び交っているが、それをここまでB級的テーマで訴求されるとやられる。万人受けしない大雑把な構成や、いかにもな画面ノイズのPOV映像等、徹底的にB級なのが良い。それを「これは本当の出来事だ」と言ってしまう辺りは拍手を送りたい程である。
さて、事実な訳ないだろと鑑賞していくと、それでもリアリティ溢れる作り手のこだわりが見えて来て、映画ファンにはある程度受け入れて貰える完成度では無いだろうか。過去、「アルマズ・プロジェクト」というこれと似た作品があったが、あちらよりも映画作品としての盛り上がりを見せてくれる為、安心して観ることが出来た。ソ連の宇宙船の展開や、登場人物を襲うある生物の存在等、ビジュアル的にSFファンを喜ばせてくれる様な展開が用意されている。
宇宙版「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」と言えばイメージがしやすそうな本作だが、孤立した世界で、意思の疎通等がおおよそ出来ない未知の存在と出会った時の恐怖はやはり計り知れない。本作はズバリそんな作品であり、完成度はともかくとして、恐怖さには何とも言えぬ魅力がある。
岩の様な体表のエイリアンは中々珍しいタイプだろうが、月の表面に見えるゴツゴツした地表を活かした設定となっており、面白いと思う。個人的にはどこが顔かも分からない得体の知れなさ全開の生物の方が怖い気がするが、製作陣の遊び心として観ればいいのだろうか。
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